伝統こけし・作並系

  • 2017.07.28 Friday
  • 10:47

皆さま、こんにちは


今日は作並系の伝統こけしをご紹介します。

 

ここでは山形作並系(山形系と作並系に分ける場合もあります)を作並系とします。

宮城県の作並温泉や山形市で作られる伝統こけしです。

ちょっと見たところ遠刈田系のようですが、一般に胴が細くなっています。

頭部には輪のようになった赤い飾りと黒髪が描かれます。

胴模様は、作並は菊、山形は梅が描かれることが多いそうです。

差し込み式の構造になっています。

 

 

 

 

平賀謙次郎工人 作(6寸)

大正7年生れの工人さんで50歳の時の作品です。

師匠であり父の謙蔵工人の型を再現したものとのことです。

胴模様の緑が抜けて残念ですが、

やや下がり気味の目尻や小さな口がお顔の輪郭に合っていて優しい感じがします







武田正志工人 作(8寸・1尺2寸)

昭和5年生れの工人さんです。

胴模様よ〜く見て下さい。

梅の花が三輪、周りに松の枝や竹の葉が描かれ

そして梅の花の花芯には上から「松・竹・梅」の文字があります。

胴模様は松竹梅のおめでたいデザインになっています。

洒落ていますね!

 

 

 

 

 

小林清次郎工人 作(7寸5分)

大正7年生まれの工人さんです。山形系を代表する工人のお一人です。

木地挽きを家業とする小林家に生まれ、

戦後特に古作の復元に力を注いだ工人さんです。

2015年98歳でお亡くなりになりました。

 

 




 

阿部正義工人 作(7寸)

昭和14年生まれの山形系の工人さんです。

師匠は小林清次郎工人です。

頭頂の模様、目鼻の描き方など先の小林工人の作品と見比べると面白いですね。





 

鈴木昭二工人 作(8寸)

木地業の家に生まれた昭二工人は父の清工人のもとで修業しました。

戦後しばら新型こけしを作っていましたが

昭和30年ごろから伝統こけしの製作を始めました。

昭二工人の三男明工人も同じように父に倣って木地を学び

鈴木清・昭二・明と系統が伝承されているそうです。

 

 

伝統こけしは奥が深いだけにハマると大変そうです.

蒸し暑い日々ですが、皆様どうぞご自愛くださいませ。

 

 

   日本土鈴館

郷土玩具と牛

  • 2017.07.24 Monday
  • 13:15

皆さま こんにちは

 

昨晩のBSジャパン「極上!お宝サロン」を多くの方々にご覧頂き

またたくさんのご連絡をお寄せ頂きまして

誠にありがとうございました。

 

土鈴館での撮影や東京のスタジオでの収録などを重ねましたが

実際どのように編集され放送されるのか、館長も気になっていたようです。

 

実際に拝見して、長く時間をとって頂いていたことや

コレクターとしての館長の思いや情熱がそのまま伝えられていたことなど

本当にありがたく嬉しく思っています。

 

皆さまから寄せられるコメントやメールで

益々館長も元気に、毎日館内を歩き回ると存じます。

本当にありがとうございました。感謝いたします。



 


さて、今日は牛に絞って日本各地の土鈴や郷土玩具を巡ってみたいと思います。



出雲今市土人形・島根 牛乗り天神です。

天神様と牛は切っても切れない関係ですね。

出雲張子の牛乗り天神は今市人形の古い型を利用して作られるので

重厚で気品あるものとなっているそうです。写真はは張子ではなく土人形です。

 

 

 





岩手花巻土人形・ 平賀章一さんの寝牛土鈴です。

平賀さん特有の花模様で飾られて可愛らしい寝牛です。

平賀さんが亡くなられてからは奥様が後を継がれているそうです。

 

 

 

 

 

 




福島 会津張子の赤べこです。

写真の大きな赤べこの腹には旧型と覚書のシールが貼ってありました。

背中の線の色や数、ツノの形や胴のまる模様など、

微妙に違いがありますがどちらも首振りの赤べこです。

 

 

 

 




花巻の黄金牛です。

岩手 南部地方は以前金が盛んに採掘されていました。

お大尽が砂金で牛を作って家宝にしたという逸話を元に作られた木製の郷土玩具です。

昭和36年の年賀切手のモデルになりました。

 

 

 



 

愛媛宇和島の横綱牛です。

闘牛は宇和島に古くから伝わる文化です。

元々は農耕用に強い牛が必要で牛の角突きをさせていました。

小さな農村にもそれぞれ闘牛場が設けられていたそうです。

戦後は観光のお土産として堂々とした立派な黒牛が作られるようになりました。

直截的な体躯に太い紅白の胴飾りが映えます。






 

岩手・花巻の俵牛です。

花巻地方では昔から豊作の年には牛の背に錦の鞍を置き

米俵3俵を乗せてお祝いし、天皇家に献上する習わしがあったそうです。

刈り入れ前に藁で牛を作り神前に供えて豊作を祈願しました。

昭和の初め頃から縁起物のお土産として人気がありました。

 

 






沖縄張り子の首振りの牛です。

沖縄張子はかつて50種ほどの人形やお面があったそうですが、

戦災で殆ど焼失してしまいました。

昭和30年代に一部が復活しました。

特徴的な彩色が施され、 南の国を感じさせるゆったりした牛の張り子です。

 

 






岡山・作州牛です。竹で出来た首振りの牛です。

作州牛は中国地方の山間部で飼育される力強い牛です。

竹細工で単純な作りの郷土玩具ですが竹材の特質をよく利用した美しい牛です。
昭和60年記念切手のモデルになりました。

 

 

日本中にある牛の郷土玩具、いかがでしたか。

身近にあるもので大切な牛の人形を作って愛おしんできたことがよくわかりました。

農民にとって家族同然だった牛、

天神様の御使いとして時に信仰の対象ともなった牛の郷土玩具のご紹介でした。

 

  日本土鈴館

伝統こけし・南部系

  • 2017.07.19 Wednesday
  • 09:40

皆さまこんにちは


今度の日曜日、極上!お宝サロンの放送日です。

どんな編集になっているのか楽しみです。

BSジャパン(7チャンネル)21:00〜21:54です。




収録が済みホッとしたところでの記念撮影です。

 

 

 

 


さて、今日は伝統こけし・南部系のご紹介です。

盛岡市や花巻市を中心とした地域で作られます。

 

頭は比較的小さく、胴は直胴、くびれ、中央のふくらんだものなと様々です。
元々は顔や胴模様を描かず白木(アオハダなどの良材)を使い、

はめ込み式で頭がくらくら動きます。

キナキナとかキックラボッコなどと呼ばれます。
鳴子や遠刈田の影響を受け、描彩されるようになりました。







左:花巻・煤孫実太郎工人(明治41年生まれ) 作(6寸)

右:煤孫盛造工人(昭和25年生まれ) 作(6寸)
白の帯付きキナキナです。

幼子の手に合うよう胴が中央でくびれて細くなっています。

頭はグラグラと動いておもちゃとして遊べます。

お二人は父子であり師匠と弟子でもあります。

父の実太郎工人はその父茂吉工人の弟子でした。

実太郎工人は茂吉工人の型を忠実に継承し盛造工人につなぎました。









佐藤長雄工人 作(9寸5分)大正15年うまれ。
黒いキナキナです。持って遊ぶには大きいので観賞用です。

長雄工人は花巻で工房を構えていましたが

鳴子系や遠刈田系の師匠についたため作品は純粋な南部系ではないとのことです。

花巻で遠刈田系の絵付けをし、頭はグラグラと動く独特のこけしを作ったそうです。




   

 

どちらも昭和8年生まれ、佐々木家9代目の佐々木覚平工人の作品です。

1尺と1尺2寸の大きなものです。

キナキナに轆轤線や胴模様が入っています。

ご先祖は花巻城家老職の家柄だそうです。

佐々木家に伝わる古作の復元に努め古い型のこけしを作られました。

残念ながら緑の褪色が進んでいます。

 

 




 

佐藤誠工人 作(6寸)

明治33年生まれの工人さんです。

本来弥治郎系の工人さんとされますが、花巻時代に作られたこけしです。






 

佐藤忠雄工人 作(8寸)

昭和14年生まれの工人さんです。

特徴的なお顔のこけしです。

頭はキナキナ式の嵌め込みになっています。

絵付けには遠刈田系の影響が良く出ているそうです。

 




 

松本鶴治工人 作 (5寸)

大正11年京都生まれの工人さんです。

花巻に移り住んでこけしの製作をされました。

その作風は個性的で(このこけしは違いますが)

クレオパトラ型などと呼ばれる絵付けをしました。

白くきめ細かいアオハダを使い頭はキナキナ式ですから南部系とされます。

底の署名は必ず「松鶴」と書かれました。







高橋金三工人 作(6寸)

大正12年生まれの工人さんです。

キナキナ式の頭で首がぐらぐら動きます。

ちょっと上目遣いで澄ました表情ですが、

頭部の彩色も胴模様も華やかなこけしです。

 

 

南部系のこけしの原点はキナキナにあるようです。

そして本来幼子のおしゃぶりとして作られた小さなキナキナが

大きくなったり彩色されたりしてこけしになっていったようです。

こけしって奥が深いですね。

 

   日本土鈴館

 

 

 

 

 

 

 

インスタより「群馬の土鈴」

  • 2017.07.14 Friday
  • 12:38

皆さま、こんにちは

 

九州地方を襲った集中豪雨で甚大な被害が出ています。

災害に遭われた皆様には心よりお見舞い申し上げます。

一日も早く元の日常が戻りますように!

 

 



今日は群馬の土鈴のご紹介致します。





高崎と言えばだるま。

高崎だるまは生産量が日本一だそうです。

また観音山には高さが40メートルを超える白衣大観音が建立されています。

その観音山で昭和40年からお土産のお店をされていた長谷川元吉さんが

観音山の土を使って作っただるま土鈴と観音土鈴です。

どれも素焼きの土鈴で、丁寧な作りは高崎だるまや大観音の良さを充分に伝えています。

長谷川さんが亡くなられ今はお店も閉じられたとのことです。
 

 

 

 





高崎市の会田野生さんの土鈴です。

会田さんの土鈴は殆ど着色せず、深いチョコレート色や黒っぽい青銅色に仕上げてあります。

磨きをかけた黒っぽい仕上げには生命の強さと破邪の願いが込められているそうです。

左下の渡里伎羅(とりぎら)土鈴は正倉院宝物の伎楽面のひとつを土鈴に仕立てたものです。

故人の冥福を祈り悪魔退散の願いが込められているそうです。






会田野生さんの道祖神土鈴です。

道祖神は塞(さえ)の神、障(さわり)の神、岐(くなと)の神などとも呼ばれ、

邪悪な災いが暮らしの中に入り込むのを防いでくれる神々への民間信仰だそうです。

元々の日本の民間信仰に中国から伝わった道祖神信仰が結びつき融合しあって、

日本各地の道や辻、村々の境にたくさんの道祖神が置かれました。

一番たくさんの道祖神に会える場所は安曇野で500体の道祖神があるそうです。






こちらもまた会田野生さんの道祖神土鈴です。

道祖神は日本の各地に建てられている路傍の神々です。

村の入り口や道の辻、三叉路、あるいは村の中心に建てられた石像で、

古くは村の守り神、子孫繁栄の神として、

次第に旅の安全を祈る神として信仰されてきました。

展示ケースに何十個と並ぶ会田野生さんの道祖神土鈴から「祈り」が伝わってきます。

 

   日本土鈴館


 

伝統こけし・弥治郎系

  • 2017.07.11 Tuesday
  • 09:23

皆さま、こんにちは


今日は宮城県白石市弥治郎地区に伝わる弥治郎系のご紹介です。

弥治郎こけしの胴は直胴か中央が少しくびれた形をしています。
胴模様は太めの轆轤線に簡単な襟、裾、袖などが手描きで施されます。
頭は胴よりやや大きめで、頭頂に何本も轆轤線を入れて、

まるでベレー帽を被っているような姿になります。
差し込み式の構造になっています。
 

 





林重吉工人 作(7寸)

大正9年生まれで平成の初め頃まで活躍された工人さんの作品です。

可愛いこけしだなぁ〜と思います。

華やかな絵付や少しくびれた胴は師匠佐藤伝喜工人の作風をよく伝えているそうです。

残念ながら後継のお弟子さんはいません。
 

 

 

 





新山学工人 作(8.5寸)

こけし棚に可愛らしいこけしみつけました。

昭和5年生まれの工人さんです。

母方の祖父新山栄五郎の型を伝えていると解説書にあります。

髷やお顔がすごく可愛らしいです。

ご子息・実工人と親子で製作に励まれているそうです
 

 

 

 

 




新山民夫工人 作(3寸)

昭和34年生まれ、白石市で新山民夫こけし店を営んでいらっしゃいます。

「こけしは忠実に受け継ぎ素朴さの中にも可愛いこけしを作りたい」

との言葉通り、可憐で愛らしいこけしです。

 

 

 

 





武田憲雄工人 作(5寸5分) 昭和7年生まれの工人さんです。

昭和30年頃は近代こけし作りに従事していましたが、

昭和45年新山左内工人に師事されたそうです。

襟元や裾、轆轤線で描く帯、前髪や目鼻など、師匠の作風を良く受け継いでいるそうです。

このこけしは、ツヤツヤの色黒ちゃんです。
 

 

 

 

 




佐藤美奈雄工人 作(3寸)

日本土鈴館のこけしには新しいものがほとんどなく、

かつては色白だったこけしもあめ色に変わっています。

その中にサンタンこけしとでも呼びたくなる様なこけしがあります。

梨材で作られたものは独特の褐色になるのだそうで、

佐藤美奈雄工人の梨材の作品が同寸で10本ほど並んでいました。

 

 

 

 





鎌田孝市工人 作(6寸)

師匠である父は鎌田文市工人、母はさくよ工人。

大正14年生まれの工人さんの闇夜(やみよ)です。

胴に2個の輪が通っています。

胴を削り出すと同時に胴に輪をくり抜く技法です。

「闇夜は暗くて抜け出せない」ところから、

絶対に抜けない輪を付けたこけしを闇夜と呼ぶそうです。

闇夜を作る技術の高さに驚きます。

 

 

 

 





蔦 衛工人 作(7寸) 昭和3年生れの工人さんです。

こけしがいつ頃のものかは分かりません。

髷とお顔がよく合っていると思います。

三角の黒目がちな目元と赤いほっぺ、前掛けをつけたような胴模様が可愛いです。

 

 

今日は何本か弥治郎系をご紹介しましたが

弥治郎系のこけしが可愛らしくていいなあと思いました。

 

  日本土鈴館

 

 

 

インスタより・宮城の土鈴

  • 2017.07.07 Friday
  • 09:49

皆様、こんにちは

 

今日は七夕ですね。

七夕と言えば仙台七夕まつりが歴史も古く有名です。

実際のお祭りは8月に催され、200万人のお客様が集まるそうです。

さて、そんな七夕の日にふさわしく今日は宮城の土鈴をご紹介します。

 

 

 


宮城の郷土玩具と言えば堤土人形です。

岩手の花巻人形、山形の相良人形と並んで東北三大土人形に数えられますが、

もっと広げて日本三大土人形(伏見・古賀・堤)のひとつでもあります。




堤土人形師、芳賀強さんの玉鈴です。

江戸時代から伝わる堤人形の特徴は赤色にあると言われます。

江戸時代、鎖国政策で入手困難な蘇芳という海外の染料を使って赤色を表現しました。

京都の伏見人形と共に日本各地の土人形に大きな影響を及ぼしてきました。






芳賀強さんの鯛くわえ猫土鈴です。

鯛の赤色が美しい堤土人形らしい作品です。

赤い鯛に引かれた金色のウロコが上品な豪華さを出しています。

猫の満足気な表情がいいですね〜。

白い猫にも背中に可愛い花模様が描かれています。

玉鈴にも描かれていたこの小花模様が芳賀さんのの象徴的な絵柄です。

 

 

 

 

 

同じく堤焼の姫達磨です。つつみのおひなっこやさんの作品です。

払子(ほっす)を持って瞑想しているかのようなお顔です。

堤焼の赤が前面に出た作品です。

 

 

 

 

 

柿の実にかじりつくネズミが可愛いですね。

こちらもつつみのおひなっこやさんの作品です。

柿の実の光沢が堤焼の美しさをよく表しています。

 

 

 





まさる守土鈴です。

東京赤坂の日枝神社の授与鈴ですが、堤人形で作られています。

猿は日枝神社にお祀りされている神様の使いとされています。

また、「魔が去る」とか「何事にも勝る」などの意味から

縁起物として授与されることが多いです。

お母さん猿は赤ちゃんを抱きしめ、

神主さんのようなお父さん猿が寄り添います。

縁結び、安産祈願、家内安全のご利益をもたらしてくれます。






岩沼市にある竹駒神社で以前授与されていた芳賀さんの宝珠土鈴です。

竹駒神社は竹駒稲荷とも呼ばれ、

日本三大稲荷に数えられるほどの大きく立派な神社だそうです。

芳賀さんの宝珠が現在も授与されているかどうかはわかりません。

金と朱色の如何にも御利益の有りそうな豪華な彩色で、

小さな鈴ですが存在感があります。

 




 

つつみのおひなっこやさんのおめでたい土鈴です。

雪うさぎには「福」と「寿」が朱書きされています。

 

 

宮城の土鈴は堤焼の一言に尽きるようです。

 

   日本土鈴館

 

 

伝統こけし・津軽系

  • 2017.07.03 Monday
  • 09:45

 

皆さま、こんにちは


今日は津軽系と言われる伝統こけしのご紹介です。

青森県温湯温泉や大鰐温泉で作られています。
頭と胴を一本の木から作る作り付け式構造です。
頭はやや小さめ、黒いおかっぱ頭が多いようです。
特徴的な胴模様として、ねぶたのダルマ絵を描いたり、

アイヌ式の模様を描いたりしたものもあります。



  

どちらも長谷川健三工人の作品で大きさも1尺です。

真っ黒なおかっぱ、四角っぽい大きめの顔、太い眉、

そしてがっしりした胴…たくましい感じがします。

胴模様かポピーのこけしは赤い帯が背中で結ばれ垂れている姿も可愛いです
胴模様はあやめ(カキツバタかも?)で涼しげです。

紫や緑の色かはっきりしたらもっと素敵なのに…

ガラス棚の中でもどんどん退色が進んでしまいますね。

 

 



 

右: 8寸 村元文雄 工人 作

左: 6寸 奥瀬鉄則 工人 作

可愛らしいお顔の胴模様に凛々しい達磨絵

このギャップが津軽系こけしの魅力のひとつですね。

ねぶた祭の達磨がこけしにも描かれます。


 

 

 




村元文雄工人 作(6寸)

昭和6年生れの工人さんです。先の達磨絵の工人さんですね。

胴模様に描かれたツルのような模様は、

師匠の毛利専蔵工人が描いていたというアイヌ模様でしょうか。

殆どを墨で描き、口と襟元にのみ朱を入れて個性的な作品だと感じました。

優しいお顔のこけしです。

 

 





左:   阿保六知秀工人 作(8寸)
右:   笹本淳一工人 作(8寸)
阿保工人は昭和25年生まれ、笹本工人は昭和29年生まれで、

お二人とも師匠は佐藤善二工人です。

胴模様の牡丹は津軽藩の家紋で伝統的な温湯こけしです。

 

 

 





間宮正男工人 作(6寸)
大正10年生まれ、大鰐温泉の工人さんです。

胴の形も胴模様も独特です。

何かをじっと見ているようなまなざしが印象的です。

 

こけしって奥が深そうですね。

   日本土鈴館

 

第24回日本土鈴館友の会

  • 2017.06.27 Tuesday
  • 09:25

皆さま、こんにちは

第24回日本土鈴館友の会のご報告です。

今回は全行程参加24名、当日参加3名で開催いたしました。
 

初日25日は少し雨が降っていましたが、次第に曇りに変わり、

幸いにも26日は梅雨の晴れ間に恵まれました。




ご参加の皆様、いいお顔です。
 

 

 

 

初日はホテルでの土鈴交換会を中心に土鈴話に花が咲いたようです。

 

 

 

そして翌26日…



2日目は日本土鈴館でのメイン行事の土鈴即売会が行われました。

今回は貴重な戦前の土鈴も出品され、クジによる争奪戦に熱気が立ち込めました。

昭和初期の土鈴など珍しいものはとても人気がありました。






愛鈴家の皆さまのお目に叶った土鈴が次々と買われていきました。







おかげさまで、一年に一度の友の会も無事に終了致しました。
ご参加の皆様、本当にありがとうございました。

 

   日本土鈴館
 

郷土玩具と猫たち

  • 2017.06.20 Tuesday
  • 10:09

皆さま、こんにちは

 

梅雨とは思えないさわやかな日がしばらく続きましたが

明日あたりからはいよいよ梅雨らしい天気になるようです。

今月25日、26日の土鈴友の会には足元の悪くないように

今日のようなお天気に恵まれますように!と祈っています。
 

 


さて、先日犬派の皆さまに向けて郷土玩具と犬たちを書きました。
今日は猫派の皆さまの為に郷土玩具と猫たちを書きます。

空前の猫ブームといわれ、ネコノミクスなる新語も生まれた昨今ですが、

猫も犬と同様昔から私たちの暮らしに深く関わってきた生き物です。
 

 





名古屋土人形・野田末吉さんの招き猫土鈴です。

野田さんの作品には珍しく高さが30センチ近い大型の土鈴です。

音色には温かみがありコロンコロンと心地良く響きます。

 



 


野田さんは小さな猫もたくさん作られました。

5センチにも満たない小さな猫土鈴も確かな彩色の技術で生き生きと表現されています。

3センチ四方の座布団の上で気持ちよさそうに寝ている猫は2センチほどの大きさですが

振ればかすかに鈴の音がチリチリとします。

小さな作品にもかかわらず正確に丁寧に絵付けができるのは

さすがに野田さんならではの技術の高さだと思います。

 

 



 

とても美しい招き猫ですね。

仙台の代表的郷土玩具・堤土人形の招き猫土鈴です。

作者は芳賀強さんです。猫の小花模様が美しいです。

伏見人形(京都)、古賀人形(長崎)と並び

堤土人形は日本三大土人形のひとつです。

高さ21センチの大振りの土鈴で、とても丁寧で品の良い絵付がされています。

 

 

 


  

左は堺土人形(湊焼)・ 初辰猫です。

住吉大社の初辰参り(はったつさん)で授かる招福猫です。

奇数月は左手、偶数月は右手を挙げた猫を毎月集め

48体揃ったら満願成就の証として奉納し、

一回り大きな招福猫と取り替えてもらうそうです。

四十八辰(しじゅうはったつ)始終発達する、

すなわち毎月最初の辰の日に参詣できるのは

発達、発展し続けているからとの意味があるそうです。

 

右は初辰猫土鈴で、初辰猫と同じ作者の土鈴です。

見た目は全く同じですが、土鈴ですから振ればコロコロ可愛らしい音色を奏でます。

愛鈴家はオリジナルの郷土玩具を鈴で再現して収集することが多く、

郷土玩具の土鈴バージョンを辿ってみるのもまた趣きがあります。

 

 





群馬豊岡の招き猫です。張子の招き猫でダルマ市で売られます。

派手なまつ毛やヒゲが目立ちます。

解説書などによれば、左手で招けば水商売にご利益、

右手上げは商家用の商売繁盛の縁起物と説明がありました。

左手は人、右手はお金を招くと思っていましたし、

そのように説明されていることが多いようです。

 

 

 


 



三河旭土人形・高山八郎さんの猫の饅頭喰いです。

土鈴ではありません。

饅頭喰いは土人形の定番ともいう感じの題材で、

たくさんの作家さんが意匠を凝らして作っています。

高山さんはお得意の猫でも饅頭喰いを作られました。

文句なしの可愛さです。

 

 

 

 




左甚五郎の作品とされる国宝眠り猫は日光東照宮の有名な彫刻ですね。

彫刻とは猫の向きが逆になっていますが

牡丹に囲まれてうたた寝しをしている猫土鈴です。
栃木・堀米人形の山口壬三さんの作品です。

 

 

 


猫は十二支に入っていないためか、犬に比べたら作品の種類は少ないようです。

最も多く作られる招き猫は土人形や張り子、土鈴などの郷土玩具となって

私たちにたくさんの幸せを招いてくれます。

 


猫派、犬派を問わず、郷土玩具って良いものですね。


  日本土鈴館


 

伝統こけし・鳴子系

  • 2017.06.16 Friday
  • 13:43

皆さま、こんにちは


今日は鳴子系のこけしのご紹介です。

 

宮城県鳴子温泉を中心とする地域で作られる伝統こけしです。

胴は太く、肩とすそは張っています。

中央部がややへこんだ弓なりの胴です。

胴模様は華やかで、華麗な菊や楓を描きます。

頭は胴よりやや大きめで御所人形風の前髪とかせが描かれています。

はめ込み式の構造で、首を回すとキュッキュッと音がします。

 

 






左:後藤皓工人 作(4寸) 右:早坂せつ工人 作(4.6寸)

共に昭和10年生まれの工人さんです。

鳴子の特徴がよくわかります。

すそと肩が張り、胴の中央が細く弓なりになっています。

胴模様は楓が描かれ、御所人形風のお顔立ちです。

お顔が真っすぐ前を向いたり、ちょっと見上げた感じだったりでも

印象がずいぶん変わりますね。
 

 

 




左:吉田武重工人 作  右:須貝国男工人 作

この形のこけしはねまりこと言い鳴子系独特の形です。

東北地方の方言「ねまる」は座るという意味で

子供が正座をしている様子をこけしにしたものです。

首を回すとキイキイと音がします。

胴模様は華やかな菊の花で、前髪やかせの描き方や目鼻の入れ方にも

鳴子の特徴があるということでした。

 

 

 

 

 

 


 

こちらのねまりこは2寸の小さなものです。

大正2年生まれの秋山忠市工人の作品です。

古いものですが木地につやつやと光沢があり胴模様の菊きれいに咲いています。

 

 

 

 

 


 

松田すみ子工人 作(5寸)

昭和10年生まれの女性工人さんです。

胴模様は菊、おっとりしたお顔つきのこけしです。
こけしは室内にあっても自然光や蛍光灯の光で褪色は進みます。

一本ずつ布でくるんで密閉された場所に保管するコレクターも多いそうですが

土鈴館のこけし棚ではそうもいきません。

悩ましいところですね。

 

 

 





高瀬時男工人 作(6寸)
外鳴子と呼ばれるこけしです。

鳴子温泉以外の地域で作られた鳴子系のこけしを外鳴子と呼ぶそうです。

昭和3年生まれの工人さんですから館長と同い年ですね。

おかっぱの前髪がギザギザしていて可愛いです。

胴模様も個性的ですアザミに見えますが、何でしょうか?

 

 

 

こけしと言えば鳴子という言葉が浮かぶほど鳴子こけしは有名です。

鳴子こけしの姿がこけしの姿と

知らず知らずに擦りこめれていることも多いかもしれません。

伝統こけしは奥が深いようです。

 

  日本土鈴館

 

 

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