沖縄の郷土玩具

  • 2019.11.11 Monday
  • 09:55

 

皆さまこんにちは

 

世界遺産・首里城の火災はとても悲しいニュースでした。

早朝テレビに映し出されたのは炎に包まれた首里城

正殿の焼け崩れる様子には衝撃と共に深い悲しみを覚えました。

戦後再建された時の資料など国の力を集結して

一日も早い首里城の復元を願うばかりです。

 

 

今日は沖縄の文化や伝統に思いを致しながら

インスタグラムでご紹介した写真も交えて沖縄の郷土玩具をまとめてみました。

 

 


 

チンチン馬です。
昔、琉球王国の行事のひとつに競馬がありました。

このチンチン馬は行事に臨む琉球王の馬上姿を模したものといわれます。

一方、戦前は「花婿様」という名前で旧暦五月の節句にユツカタヒー(玩具市)で売られました。

箱型の台を引くと仕掛けた針金が弾かれチンチンと音を出します。

お人形はもちろん、馬も美しく華やかに飾られています。

大変手の込んだ作りになっていて、高級品に属する郷土玩具でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

琉球舞踊人形と花笠です。

意外なことに本来は男性だけが舞うことができたのだそうです。

明治になって女性の舞踊も見られるようになり

戦後にはたくさんの女性舞踊家が活躍されているそうです。

華やかな衣装の中でも特に目を引くのが美しい花笠です。

 

 

 



 

花笠土鈴です。

琉球舞踊で使われる花笠は大変美しく、

赤い花、青い空、白い波がデザインされているそうです。

紅型染めの舞踊衣装と共に見る人の目を奪います。

 

 

 

沖縄の土鈴はさほど多くなく、この花笠土鈴のほかにはシーサーの土鈴があります。

 

 

 

 

沖縄のお土産にはやはりシーサーは欠かせません。

シーサーは獅子を沖縄の発音で読んだ名前だそうで

魔除けのために屋根や門前、高台などに飾られ村や家を災いから守る伝説の生き物です。

 

 

 

 

 

 

陶器や木彫りなど様々なシーサーが沖縄で売られています。

沖縄の思い出にシーサーを買う人も多いと思います。

 

 

 


 

 

アダン葉細工の蛇(ハブ)と星ころびです。

八重山地方に生えている「阿旦」の葉を編んで作ります。

蛇はパックリ開いた口に指を入れると、まるで蛇に噛まれたかのように

指が抜けなくなる不思議なおもちゃです。

星ころびという美しい名前のおもちゃはコロコロ転がして遊びます。

 

 

 



次は沖縄の張子人形をご紹介しましょう。



 

沖縄(琉球)張子の闘鶏、首振りの張子です。古倉保文さんの作品です。

沖縄張子はかつて50種ほどの人形やお面があったそうですが、

残念なことにそのほとんどが戦災で殆ど焼失してしまいました。

昭和30年代に一部が復活しました。

ご紹介の作品は1羽ですが、

台の上で2羽の鶏が向き合って互いに首を振りあう闘鶏張子もあるそうです。

色調の豊かな張子です。

 

 

 

 

 

 

 

 

沖縄張子・古倉保文さんの舞踊人形と風俗人形です。

琉球玩具の多くは張子人形だったそうです。

そして琉球玩具の第一人者と言えば古倉保文さんです。

元々は琉球玩具の収集家だった古倉さんは戦災等で失われた古玩具の復元に尽力されました。

 

 

 

 

 

 

平成9年の年賀切手のデザインに採用された古倉保文さんの闘牛です。

闘牛と言えば荒々しいイメージですがこの作品は優しい感じがします。

農家で可愛がって育てた牛への愛情でしょうか。

闘鶏や闘牛は農家の人たちの生活の楽しみだったそうです。

 

 

 

 

 

 

 

古倉保文さんの首振りの一対の虎です。

首回りが赤い立ち虎と座った青い虎と一対で魔除けになっているそうです。

ヒゲは麻糸で作られ、鼻のドットがユーモラスな作品です。

 

 

 

 

 

 

 

沖縄張子の鳩です。

沖縄張子はどれも南国の香りのするおおらかで温かい作品が多いように思います。

 

 

 

 

土鈴館の沖縄の展示コーナーを見ていたらこんなおもちゃもありました。


 

 

詳細はよくわかりませんが船とからくりのおもちゃです。

 

 

 

 

 

これは名前すら分かりませんでした。

小さな球状のものが三つ、赤、白、黒で輪が一筆書きされています。

 

 

 

 


 

最後にサングァーと呼ばれる琉球のお守りをご紹介します。

ススキなどの葉を十字に結んだものです。

お供え物やお弁当にそっと添えて無事を祈るのだそうです。

また、身に着けていれば魔物から守ってくれると信じられているそうです。

 

 


あの美しい首里城が一日も早く復元されて

再び多くの人々が訪れることができるよう心から祈っています。

今日は沖縄の郷土玩具をご紹介しました。

日本土鈴館

 
 

毘沙門天

  • 2019.11.05 Tuesday
  • 10:53

皆さまこんにちは

 

比較的暖かだった今年の秋ですが

11月になって急に冷え込んできました。

今朝の郡上市は明け方が5〜6度と冬のような冷え込みでした。

今は抜けるような青空が広がっていますから昼は暖かくなると嬉しいです。

 

 

今まで6柱の神様をご紹介してきましたが
最後にご紹介するのは七福神の中で唯一鎧姿の毘沙門天です。



 

滋賀・小幡土人形の毘沙門様です。細居文蔵さんの作品です。

毘沙門天はどんな神様なのか、よく知らなかったので調べてみました。

毘沙門天は多聞天と同じ神様だそうです。

多聞天は四天王のおひとりで仏法・如来の守護神です。

毘沙門天の四天王としてのお名前が多聞天なんだそうです。

仏法・如来の守護神ですから武神のお姿なんですね。





 

土鈴館で販売中の毘沙門天土鈴です。

大黒天や恵比寿天などの作品は多いのですが

毘沙門様は土鈴館では単独の作品はなく七福神のおひとりとしての作品ばかりです。


 




 

愛知・起土人形(富田土鈴)の毘沙門天です。

毘沙門天は元々はインド・ヒンドゥー教のクベーラという神様だそうです。

クベーラは武神ではなく財宝の神様でしたが

インドから中国に伝えられた時に戦いの神様となったようです。

中国から日本に伝えられた毘沙門天は甲冑に身を包んだ勇ましいお姿です。






 

お土産用の七福神土鈴の中の可愛い毘沙門天です。

中国から仏教とともに四天王の一人・多聞天として日本に伝えられました。

 

 

 

 



 

 

どちらも戦前の七福神土鈴の中の小さな毘沙門天です。

日吉琴コレクションの展示ケースに展示してあります。

 

毘沙門天は宝棒(鉾)と宝塔をもって邪気をにらみつける荒々しい武神ですが

土鈴になると優しいお姿が多いです。

上杉謙信など多くの武士が信仰した戦いの神様は

厄除けの神様としても広く信仰され、厄年にお参りすると良いそうです。

 

また元々がインドの財宝の神様ですから

商売繁盛や金運財運のご利益もあるありがたい神様です。



 


 

 

愛知・乙川人形の毘沙門天土鈴です。杉浦定吉さんの作品です。

毘沙門天の別のお名前・多聞天は「よく聞くもの」という意味があるそうです。

お釈迦様の説法を聞き漏らさずよく聞くもの

人々の言葉や悩みを聞き漏らさずよく聞くもの

毘沙門天はそんな神様だそうです。

 

 

これまで七福神のお話を何度かに分けてご紹介してきました。

七福神の置物や色紙、人形などをご覧になる時

どの神様がどんなご利益を授けてくださるのか…じっくりご覧になってください。

 

 

日本土鈴館

 

 

 

 

 

 

寿老人

  • 2019.10.28 Monday
  • 12:05

皆さまこんにちは



今日は寿老人のご紹介です。

福禄寿と寿老人、何となく間違えてしまいそうな二神のお姿です。



 

日吉琴コレクションコーナーに展示してある戦前土鈴です。

福禄寿と寿老人はどちらも白い長いお髭のお爺ちゃんの神様で

宝珠を持ち、杖もついていて間違いやすいように思います。

 

 

 




 

土鈴館の売店に並ぶお土産用七福神の中の寿老人です。

 

寿老人は頭巾を被った姿が多いようです。

でも頭巾を取るとその頭は長いんだそうです。杖も巻物も持っています。

福禄寿のお供は鶴で寿老人のお供は鹿と覚えればわかりやすいようです。

宝珠や長寿の果物の桃を持っていることもあるようです。

 

 

 





 

愛知・起土人形(富田土鈴)の寿老人です。

お供の鹿が寄り添っています。

 

 





 

滋賀・小幡土人形の寿老人です。細居文蔵さんの作品です。

頭巾も被っていてお供の鹿と仲良く寄り添っていて寿老人らしいお人形です。

寿老人の連れている鹿は玄鹿という特別な雄鹿で

その肉を食べると2000年の齢を得られると言われるそうです。

えっ!お供の鹿を食べちゃうんでしょうか⁉️

 

 

 

 

 



 

日吉琴コレクションコーナーの小さな寿老人(右)と福禄寿(左)

 

寿老人のお供は鹿で福禄寿のお供は鶴と学んだつもりが、

古い土鈴に鶴を連れた寿老人を見つけてしまいました。

この二柱はどうしてこんなにややこしいのでしょうか...

 

 

 


 

 

愛知・名古屋土人形 野田末吉さんの小さな小さな土鈴です。

優しいお顔…

 

福禄寿は道教・三星信仰の南極老人星の生まれ変わりとして祀られた神様でした。

実は寿老人もまた南極老人星の生まれ変わりで、二柱は同じ神様ということになります。

どちらも子宝や財産、長寿を叶えてくれる神様です。

巻物には人の寿命が書かれているそうです。

同じ神様が福禄寿、寿老人それぞれの神様として日本に伝わり

そのまま七福神に祀られたようで、ややこしいのも無理からぬ話でした。

 

 

今日は寿老人をご紹介しました。

寿老人と福禄寿、どちらも健やかに、幸せに、豊かに、長生きをするという

人間の究極の願望をかなえてくださる(かもしれない)神様でした。

日本土鈴館


 

房総土鈴・昭和レトロシリーズ(駅弁)

  • 2019.10.16 Wednesday
  • 09:56

皆さまこんにちは

 

台風19号の被害にあわれたすべての皆様に心よりお見舞い申し上げます。

 

心配していた以上に台風19号の被害が多くの地域に広がっています。

科学技術の発達で台風の進路や勢力の強さが事前に把握できても

私たちは台風が通り過ぎるまではなすすべがありません。

これからは「経験したことのない」という警報が

日本のどの地域に発令されてもおかしくない時代に入ったことを

自分のこととして覚悟し備えることが必要になってきました。

被害にあわれた皆様が日常の暮らしに一日も早く戻られるよう

お祈りいたします。

 

 

 



房総土鈴・関口忠一さんの昭和レトロシリーズの駅弁土鈴のご紹介です。



 

京都駅で売られたお弁当の土鈴です。

大原女が橋を渡っています。

筒袖、脚絆、わらじ履きで荷物を頭にのせて売り歩く大原女の様子は

昔から京都の町に欠かせない風情ある景色です。

赤いハンコで「午前5時・京都駅」

右横には「定價参拾銭」とあります。

 

 

 




 

千葉駅構内で販売されていた万葉軒のお寿司です。

こちらは「金貮拾銭」です。

日付印「調整12・5・16午前6時」がリアルです。

万葉軒の電話番号も書かれているのですがちょっと読み取れませんでした。

 

 

 




 

こちらも千葉駅構内で売られた万葉軒のお弁当です。

「上等」と書かれているだけあって「金参拾銭」お寿司より高いです。

わざわざでしょうか、日付印がさかさまに押してあります。
 

 

 

 

 




 

岡山名物・三好野本店の「桃太郎の祭すし」弁当です。

天明元年創業の三好野さんはもともと米問屋でしたが

明治になって蒸気船から陸蒸気の時代に変わるといち早く駅弁を販売しました。

現在はパッケージが少し新しくなっているようです。

日本一の幟とお供を従えた桃太郎は岡山のシンボルです。
 

 

 

 

 



 

函館本線森駅の「いかめし」は大人気の名物弁当で

今でも駅弁の催事などには引っ張りだこの人気駅弁のひとつです。

昔も今もほとんど変わらないシンプルなデザインで

昭和16年の発売から70年を超すロングセラーだそうです。

調整元の阿部商店はもともと旅館でしたが

森駅の開業に合わせていかめし弁当を発売したそうです。

 



 




 

岐阜県・飛騨といえばさるぼぼ、飛騨のさるぼぼわっぱ弁当です。

同じところのお弁当かどうかは分かりませんが

現在も金亀館の「開運さるぼぼ弁当」は

「白川郷合掌造弁当」と並んで高山駅の名物弁当だそうです。



 

 



 

立川駅構内で販売されていた駅弁のサンドイッチです。

「サンドウヰッチ」の表記が時代を感じさせます。

中村亭が旅館と汽車の待合茶屋として

立川駅でお弁当の販売を始めたのが1900年でだそうです。

とてもハイカラなサンドウヰッチ弁当は金参拾銭です。

 

 

 

 

 

 

 

 

駅弁には欠かせない「お茶」土鈴です。

昔はペットボトルなどありませんでしたからお茶は急須のような容器に入っていました。

直接口をつけて飲むのはお行儀が悪いとされていましたから

わざわざ小さなおちょこのようなふたにお茶を注いで飲みました。

その昔は重い焼き物の容器でしたがだんだん使い捨て出来る軽いものに変わりました。

 

 

 

懐かしい駅弁も今は催事などで買うことができますが

昔は汽車の旅は時間がかかり

ご当地の名物駅弁を食べながら車窓風景を楽しむのが当たり前でした。

駅弁土鈴のご紹介をしていたらお腹が空いてしまいました!

 

 

日本土鈴館 

福禄寿

  • 2019.10.09 Wednesday
  • 11:04

皆さまこんにちは

 

今日はすっきりとした秋晴れでちょっと肌寒く感じます。

しかし今週末は台風19号が日本を直撃しそうです。

台風15号の被害もまだまだ復旧していない中、本当に心配です。

まして15号より大型で強い台風とのこと。

台風は避けられませんが、備えは今からでも間に合いますね。

被害が大きくならないことを祈るばかりです。




さて、今日は福禄寿のご紹介です。


 

福岡・博多土鈴 井上博秀さんの福禄寿土鈴です。

頭の形がデフォルメされていて「ザ・福禄寿」といった感じです。

 

一度見たら忘れられない特徴的なお顔の神様

この頭の長〜い神様が福禄寿です。






 

 

日吉琴コレクションの中にある福禄寿土鈴です。

二福神の乗った宝船土鈴と共に作られた小さな戦前土鈴です。






 

 

愛知・富田土鈴(起土人形)中島一夫さんの福禄寿です。

福禄寿は元々は中国の三大宗教の一つ、道教の神様だそうです。

(三大宗教…儒教・仏教・道教)

 


 

 




 

 

滋賀・小幡土人形 細居文蔵さんの福禄寿です。

道教は古代の民間信仰から生まれ不老長寿を願って修行を重ねて

不老不死の仙人になることを究極の理想とする宗教だそうです。

道教において南極老人星の生まれ変わりとされるのが福禄寿です。

福禄寿はお星さまなんですね。




 

 

 

 

 

愛知・犬山土人形の福禄寿です。

 

 

福禄寿がお星さまだという逸話をご紹介します。

中国・宗の時代のお話に登場する背の低い頭と髭の長い老人は大層な大酒飲みでした。

しかしどんなに飲んでも酔いません。

噂を聞いた仁宗皇帝は100升の酒を用意して老人に振る舞ったところ、

老人は70升を飲んだ頃平然と宮殿から立ち去りました。

翌日星を見る役所の長が、

その老人は寿座の近くに行ったまま忽然と見えなくなったと報告すると、

仁宗皇帝はあの老人が寿座の化身だったと確信したそうです。

寿座は福座、禄座とともに三星と呼ばれ信仰の対象だったそうです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こちらも犬山土人形の古い作品です。

巻物を広げて見せてくれている珍しいお姿です。

巻物には松竹梅と宝珠の絵が描かれています。

 

福禄寿の福は子宝に恵まれる幸福の福、禄は高い身分や財産を意味する禄

寿は長寿そのもの、すなわち幸せに豊かに長生きをするという神様です。

 

 

 

 





 

 

長野・中野土人形 立ケ花の福禄寿です。

つやつやとして美しいお人形です。

 

福禄寿が日本に伝わったのは室町時代の頃のようです。

長い頭と長い白髭の仙人のような姿は水墨画の画題に好まれたそうです。

描かれる姿は宝珠や巻物を括り付けた杖を持っていることが多いそうです。

 

 

今日は福禄寿のご紹介でした。

日本土鈴館

 

郷土玩具のトラ・1

  • 2019.10.02 Wednesday
  • 13:54

皆さまこんにちは


今日は郷土玩具になったトラのご紹介です。

今回は土鈴ではなく、土人形や生地玩具、紙などの虎に絞ってみました。



 

愛知・乙川人形5代目杉浦定吉さんの招き虎です。

乙川人形は江戸時代(文化文政の頃)に飛脚業の杉浦伊左衛門が京都の伏見人形に倣い

現在の半田市で人形作りを始めたのが創始といわれる郷土玩具です。

土人形作りが盛んに起こった中部地方でも早い時期から制作されたようです。

こののんびりした虎の表情が愛くるしいです。

 

 





 

京都・伏見土人形の達磨乗りトラです。

何となくとぼけた表情の達磨が面白い作品です。

達摩大師の子供のような両足がちょこっと見えています。



 

 


 

熊本・宇土張り子坂本カツさんの虎車です。

首振りになっています。

宇土張り子の始まりは明治の初めとされています。

昔から伝わる虎の張子が台座に付けられていて押したり引いたりして遊びます。

動かすたびに小枝を切っただけの車がゴトゴトと回り

虎が首を揺らすので遊んだ子供も楽しかったでしょう。

 

 





 

山県・笹野一刀彫の虎です。

七代目・辰五郎さんの作品です。

耳と長くクルリと巻いた尻尾を見てください。

不用意に触ると折れてしまいそうな繊細な技ですね。






 

島根・出雲張り子の首振りです。

昭和37年の年賀切手のモデルにもなりました。

出雲地方では古くから端午の節句に虎を飾る習わしがあったそうです。

虎は武運長久・魔除け・勝負強いという縁起のいい動物で

男の子の健やかでたくましい成長を願って飾られました。

首振りの虎ができたのは明治の初めころだそうです。

長くピンとした尻尾は取り外すことができます。

 






  

 

二つの虎車

左は浜松張子・4代目二橋加代子さんのころがしです。

右は宮城・遠刈田の木地玩具二つ車です。

同じ虎車も紙でできた軽い張子と木地玩具のどっしりした虎車と

こうして並べてみると面白いですね。

張子のころがしは大きな車輪の間で虎がゆらゆら動きます。

木地玩具の虎はひもを引くと赤い舌を出したり引っ込めたりしながらゴロゴロっと動きます。

 



今日は虎の郷土玩具をご紹介しました。

まだまだたくさんの虎たちがご紹介を待っています。

近いうちにご紹介できればと思っています。

 

日本土鈴館

 

弁財天

  • 2019.09.24 Tuesday
  • 13:18

皆さまこんにちは

 

台風17号が日本海を進んで昨日は蒸し暑かった郡上市ですが

今日はすっかり秋の空気に包まれています。

日本土鈴館が毎年作って新年のご挨拶に使っているカレンダー。

郷土玩具好きの方が古くなった年の物をちゃんちゃんこに仕立てて

館長にプレゼントしてくださいました。




 

 

如何ですか。館長のお気に入りです。

今日のように少しひんやりした日には暖かくて快適だそうです。

大黒様も館長も満面の笑みで福招きです。




さて、今日は七福神の紅一点・弁財天をご紹介します。




 

 

愛知・富田土鈴(起土人形)中島一夫さんの作品です。

左の牛乗り弁財天土鈴は丑年の縁起物です。

手に取ってみると真珠色の牛の白色に鮮やかな弁財天の衣装がよく映えます。

右の立ち弁財天土鈴は七福神揃いの中の1点です。

 

 

 

 

 

愛知・乙川土人形 杉浦定吉さんの弁財天土鈴です。

こちらも七福神揃いの中の1点です。

日本に絶世の美女として伝えられた弁財天の持ち物は琵琶です。

琵琶を奏でる姿から音楽・芸能・言葉の神様として信仰されています。

 

 



 

滋賀県小幡土人形・細居文蔵さんの弁財天です。

弁財天の名前からもわかるように金運の神様でもあります。

また七福神紅一点の女神さまということで

恋愛成就、縁結び、学徳成就とそのご利益はたくさんあります。




 


 

 

日吉琴コレクションコーナーに展示してある戦前の弁財天土鈴です。

どちらも七福神の中から選びました。

5センチ前後の小さな作品で上品な色合いです。

 

弁財天はもともとはインドの川の神様だそうです。

日本に伝えられその姿の美しさから恋愛や音楽など

女神さまにふさわしいご利益があると信仰されています。







 

滋賀・万兵さんの弁財天です。

どっしり重く作品全体に古作風の趣を出した作品です。

お顔立ちも愛嬌があっておたふくさんのようで親しみがわきます。

 

 

今日は弁財天のご紹介でした。

日本土鈴館
 

 

房総土鈴・昭和レトロシリーズ(薬)

  • 2019.09.18 Wednesday
  • 11:07

皆さまこんにちは

 

最近の館長のお気に入りはダッキーちゃん。

おしゃべりする犬のぬいぐるみです。

今日も土鈴館の事務所でダッキーちゃんを抱いておしゃべりを聞きながら

新聞を読んだりお茶を飲んだりと楽しく過ごしています。

 

 


 

 

 

 

 

 

 

さて、令和に改元してしばらく経ち令和の響きにもなじんできました。

しかし「昭和をS」で表したり「平成をH」で表記するのは自然にできても

令和をアルファベット表記にするときはまだちょっと戸惑います。

令和元年はR1でいいようです。

こんなヨーグルト飲料ありますね(笑)



今日は房総土鈴の昭和レトロシリーズ・お薬土鈴をご紹介します。
千葉・房総土鈴の作者は万祝土鈴が有名な関口忠一さんです。

先ずは代表作品の万祝(まいわい)土鈴です。




万祝とは、漁師の晴れ着として作られた一種の民族衣装です。

その発祥は江戸時代、房総半島の漁村で着られるようになり、

次第に太平洋岸の漁村に広まりました。

大漁祝いの引き出物として船主や網元が漁師に配ったものだそうです。

とても美しい万祝土鈴です。
 

 





こちらの万祝土鈴は房総万祝人形・金井啓二さんの作品です。

とてもかっこいいです。

しかし残念ながらどちらの万祝土鈴も現在はもう制作されていません。





では昭和レトロシリーズに話題を戻します。


 

キョクトウという富山の製薬会社が売り出した鎮痛剤の土鈴です。

「頭痛歯痛神経痛」と効能書きがありますがダイレクトですね。

商品名からして「チンツウ」ですからわかりやすいです。






 

丹霞堂の「強力ぴたり丸」の土鈴です。

現在売られているのは「新ぴたり丸」のようですがパッケージはほとんど同じです。

胃痛やさしこみの時に飲むお薬のようです。

左右に龍があしらわれて、効きそうなデザインです。





 

風邪薬「アンチピリン丸」の土鈴です。

作品は「アンチピリ丸」になっていますね。

昔のお薬は〇〇丸と名付けられたものが多くいかにも苦そうです。

 

 

昭和レトロと言っても戦争の前後で大きく違います。

それほど昭和という時代は長かったんですね。

 

 

今日は房総土鈴昭和レトロシリーズからお薬土鈴をご紹介しました。

日本土鈴館

布袋尊

  • 2019.09.10 Tuesday
  • 09:37

皆さまこんにちは

 

関東地方の台風15号の被害が大きいです。

先週末、土鈴館のある岐阜県郡上市は真夏のような快晴続きでしたから

ニュースを見るまで台風15号の猛威には気が付きませんでした。

直接的な被害のほか、

公共交通機関がマヒして驚くほどたくさんの方々が足止めされていました。

日常はとても便利な都市生活も災害時には田舎では考えられないような被害が出ます。

次々と災害報道が繰り返されるたび

その前の災害被害のことをついつい忘れてしまいますが

災害時からの長い復旧・復興の過程でのご苦労が続いていることを

忘れないようにしなければと思います。

 

 

 


さて、今日は七福神・布袋尊のご紹介です。



 

京都・伏見人形の布袋尊です。

同じような立ち姿ですが、左の古作は右の小さな布袋様に比べて

細部の作りや彩色がより丁寧になされています。

 

布袋様の作品は恵比寿大黒に次いで土鈴館にもたくさんあります。

今でいうメタボ体型そのものでおおらかに笑っていらっしゃる姿が多いです。

 

 

 




 

奈良・初瀬出雲人形の布袋尊です。

 

七福神の中でただ一人、実在の人物だそうです。

昔、中国(唐)に釈契此(シャクカイシ)というお坊さんがいました。

釈契此は身なりはぼろぼろで大袋を担いで諸国放浪の旅をつづけました。

 

 

 

 

 


 

兵庫・葛畑土人形の布袋尊です。

 

行く先々で受けるお布施の御礼として占いや予言を授けたのですが

これがとてもよく当たるとたいそうな評判になりました。

いろいろな予言を的中させ、いつもニコニコと愛嬌がよく人望も厚いので

人々は弥勒菩薩の生まれ変わりではないかと信じるようになりました。
 

 




 

愛知・犬山土人形の布袋尊です。

大正3年の覚書がありますから105歳の布袋様です。

経年の汚れなどありますがよいお顔で着物や袋の絵付けもきれいです。

 

釈契此はいつも大きな袋を担いでいたので

いつしか「布袋様」と呼ばれるようになったそうです。

 

 

 

 

 

 

 

滋賀・小幡土人形、細居文蔵さんの座り布袋尊です。

 

布袋様の担ぐ袋は大黒様の袋より大きいそうです。

この袋のなかの宝物は何でしょうか……

実はこの宝の袋は堪忍袋とも呼ばれるそうです。

袋の中には、悪口、噂話、愚痴などの嫌なものと

希望、憧れ、やる気などの明るいものがぎっしり詰まっているそうです。

そして手の持った軍配で事の善悪を見極めてくれます。

 

 

 

 



 

愛知・富田土鈴(起土人形)中島一夫さんの布袋土鈴です。

 

また、布袋様は仲直りの神様でもいらっしゃいます。

円満な人間関係を築くことができるよう人間を導いてくれます。

大きく息を吸い込むと同時にどんな嫌なことも辛いことも

全部飲み込んで太鼓腹に収めてしまいます。

布袋様はただのメタボじゃないんですね!
 

 

 

 

 


 

秋田・八橋土人形です。

子供にも好かれる優しい布袋様です。

 

何となく冴えない容姿の布袋様ですが

七福神の中でただ一人神々と肩を並べる神格をもった人間です。

唐の釈契此はすごい人物で人は見かけではないと改めて思います。

 

 

 

 

 


 

日吉琴コレクションコーナーに展示してある戦前の小さな布袋土鈴です。

 

 

 

 

今日は布袋様のご紹介でした。

日本土鈴館

 

十二支揃い・6

  • 2019.09.03 Tuesday
  • 10:39

皆様こんにちは

 

令和になって初めての年賀はがきが発表されました。

オリンピック一色ですね。

残暑が厳しいと言いながらも年賀はがきのニュースが流れると

来年の干支は?なんてそろそろ気にかかりますね。

 

 

 

今日は久しぶりに十二支揃いをご紹介します。

 


 

日吉琴コレクションコーナーに展示してある十二支揃いです。

戦前に作られた古い土鈴です。

小さな土鈴ですが一つ一つが丁寧に作られています。

箱から出して並べてみました。



 

こうやって並べる時、いつも自分の干支から見てしまいます(笑)

どれも可愛らしいです。

ちょっと角ばった午も黒ぶちの戌もいいですね。

来年の干支「子」は白ねずみです。

白ねずみは縁起が良く、夢占いは対人関係や金銭運の向上を暗示するそうです。











 

愛知・富田土鈴(起土人形)中島一夫さんの小槌十二支土鈴です。

土鈴をぐるりと回してすべての方向からご覧いただきたいと思うほど

手の込んだ美しい作品です。

干支の小槌を振って鈴の音色を聞けばその年の邪気が払われるような気がします。




 

こちらも富田土鈴(起土人形)中島一夫さんの作品です。

手のひらにコロンと乗るような小さな土鈴で

一つ一つ「南無阿弥陀仏」と手書きされています。



 

この十二支は毎年お正月に中島さんを訪ねると

お年玉のように中島さんがその年の干支を下さったもので

十二支揃っていますから毎年館長は中島さんの工房を訪ねたことになります。

丸みを帯びた可愛らしい十二支揃いです。





 

宮崎・佐土原人形の十二支ですが、ウサギ卯がいませんね。

作者は陶月の小玉清勝さんです。

佐土原人形は宮崎を代表する郷土玩具です。

温かみのある作品が多いような気がします。

 

 

久しぶりに十二支揃いをご紹介しました。

また準備していつかご紹介したいと思います。

日本土鈴館

 

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