岐阜の土鈴(2)

  • 2018.04.23 Monday
  • 11:48

皆さまこんにちは

 

気持ちのいい日が続いています。

もう直ぐゴールデンウイークですがこんな風に良いお天気になると嬉しいです。

 

連休中はメールの対応ができませんが

館長は土鈴館にいますのでお電話やFAXでご連絡ください。



さて、岐阜の土鈴2回目は日本土鈴館が企画した土鈴などをご紹介します。




 

 

 

 

花ばい土鈴です。

花ばい土鈴は天井から吊るされた花輪や

その花輪にしがみついて花を奪い合う様子を土鈴にしたものです。

 

土鈴館のある郡上市白鳥町には白山長瀧神社があります。

白山長滝神社は白山信仰の美濃の国側の中心でした。

伝承によればその創建は養老元年(717年)という大変歴史のある神社です。

 

毎年1月6日の六日祭が花奪い祭りと呼ばれ重要無形民俗文化財に指定されています。
拝殿の土間天井に吊るされた桜、菊、椿、牡丹、芥子の花輪を奪い合う奇祭です。

 

 


  

拝殿の天井に吊るされた花輪の様子です。

花ばいで手にすることができなくても、授与品として一輪授かることができます。

館長も毎年お花を持ち帰って一年間の無病息災を祈ります。

 

 

 

 


 

花ばいに先んじて「長瀧の延年」が奉納されます。

巫女が新年を寿いで延年の舞を花輪の下で奉納します。

神社の宝物にある斧の刃先に延年の文字を入れた延年土鈴も作りました。






 

もう一つ、郡上市の有名なものと言えば郡上踊りです。

郡上市八幡町の盆踊りは日本三大盆踊りのひとつです。

7月中旬から9月上旬にかけて

八幡城下町をひと夜毎に場所を変えて30日以上にわたって踊ります。

曲目は「かわさき」「春駒」「やっちく」「猫の子」など

10種類の踊りがあります。

夏の夜の風物詩が土鈴で再現されています。





 

海老天たまこさん創作の八幡城・両面土鈴です。

 

八幡城は別名「積翠城」と言われます。

郡上踊りの頃は山の緑が濃くなってお城の白壁が映え大変美しいです。

 

 

主に日本土鈴館の企画した郡上市に因んだ土鈴をご紹介しました。

ご入用の際はご連絡ください。

品切れのものもありますがいくつかはご用意できます。

 

日本土鈴館

 

 

岐阜の土鈴(1)

  • 2018.04.16 Monday
  • 09:39

皆さまこんにちは

 

今年の土鈴館の桜は例年よりずっと早く咲き始め

満開に近いころまさかの2日間の降雪……

春の嵐も吹き荒れて桜を楽しむ期間が短かったように思います。

写真は先週の桜の様子です。

今年卒寿の館長、例年のように元気に桜を楽しんでいました!


   




 

 

 

 

さて今日は久しぶりに土鈴のご紹介です。
今回ご紹介する岐阜は日本土鈴館のホームグラウンドです。

先ずは高山・ほうずき工房さんの作品からご紹介します。




抱き雛土鈴です。光源氏の世界ですね。

高山のほうずき工房・梶野加代子さんの作品です。

(館長によると梶野さんは名前は加代が好きとおっしゃったので土鈴館では加代さんです)

十二単や狩衣に金粉を散らして雅に作られています。

 





  


 

梶野さんの代表作は百人一首土鈴です。

百人の詠み人を土鈴にしてあり百体1組の大作です。

きれいな台付き姫も蝉丸も清少納言も紫式部も全部土鈴になっています。

 

 

 

 

梶野さんは同じ高山市の高山土人形・岩光子さんに何度も教えを請いました。

初めはなかなか教えてもらうことができませんでした。

しかし諦めず通い続けるうちに粘土を分けてもらえるようになったそうです。

その後も岩さんのほか、富山の人形師にも教えを受け、独自の世界観で土人形を作りました。




  

 

蓄音機や置時計などレトロな土鈴もたくさん制作されました。

 

 

 

梶野さんの作品の特色のひとつが古色の技法です。

わざとくすみや古びたかげなどを入れて、鄙びた味わいを出しています。
 

 



次は梶野さんを手助けされた高山土人形の岩光子さんの作品をご紹介しましょう。

岩光子さんは高山土人形・初代岩信成さんの娘さんです。



 

五人飾りの雛土鈴です。

色合いがとても優しく上品で落ち着きのある雛土鈴です。






 

十二支揃いの土鈴です。

雛土鈴同様、色使いが優しく形も丸みを帯びて可愛いです。

所々に金色を配しているのに派手にならず落ち着いた味わいがあります。

 

 

 



 

高山祭りは「春の山王祭」と「秋の八幡祭」の総称です。

年に2度の例祭に曳き回される祭屋台は動く陽明門ともいわれます。

豪華絢爛な屋台は飛騨の匠の技があってこそ作られ受け継がれています。

からくり奉納など高山祭りは必ずニュースで紹介されます。





  

 

白山のライチョウや白川郷の合掌造りなど地域に密着した土鈴もあります。

小さな作品ですがどちらも素敵な土鈴です。




 

円空仏土鈴です。

江戸時代諸国行脚をしながら独特の仏像を彫り続けた円空は岐阜と深い縁があります。

全国行脚の後晩年をふるさとの美濃の国で過ごした円空。

円空ゆかりの史跡や逸話が岐阜にはたくさんあります。

高山の千光寺も円空ゆかりの寺として有名でたくさんの円空仏が残されています。

 

 

今日は岐阜の土鈴から梶野加代さんと岩光子さんをご紹介しました。

 

日本土鈴館

 

 

三河大浜土人形

  • 2018.04.09 Monday
  • 10:31

皆さまこんにちは

暖かい日が続いて例年になく早い桜の開花を迎えた郡上市ですが

昨日今日と早朝に雪が降りました。

桜の花びらに雪が積もって気が気ではありません。

 


さて、最近は土人形のご紹介が多いですが今日もお付き合いください。

愛知の三河大浜土人形のご紹介です。

大変古い書籍(昭和48年発行)ですが

日本雪だるまの会発行の「三河土人形」を参考に調べてみました。




 

三河大浜土人形の展示の様子です。

 

愛知県碧南市に伝わる大浜土人形は明治の26年頃に美濃部四市が人形を作り始め、

四市が戦死した後は兄の泰作が人形作りを引き継ぎ昭和の初め頃まで制作しました。



 

 


美濃部四市の系統とは別に、同じこの地方で

15歳の禰宜田佐太郎が明治29年に人形作りを始めました。

一時の中断を挟んで息子の章さん、現在は孫の徹さんに受け継がれています。





 

こちらも展示ケースの様子です。

 

 


大浜土人形の型は美濃部家も禰宜田家も

栃尾村の著名な鬼板師・斉藤梅太郎の型を使ったそうです。


特徴は展示ケースの様子からもおわかりのように、

武者ものと歌舞伎ものが得意で、組み合わせものが多いようです。

歌舞伎の名場面を切り取ったように人形を2体並べて楽しみます。



また大浜土人形はお顔が白く、衣装などの彩色が鮮明であるという特徴もあります。



  

 

 

 

美濃部家の後継はすでになく

三河大浜土人形を守っておられるのは3代目禰電津阿気鵑燭世一人です。



 

禰電津阿気鵑両靴猫です。

大きい方の猫は長寿のシンボルの万年亀のよだれかけをして大変おめでたいです。



 

こちらは名古屋土人形・野田末吉さんの型を使って作られた兎の宝船です。

日本土鈴館が譲って頂き保管している野田さんの型を使って

日本各地の土人形作家さんが個性を生かした作品を作って下さいます。




 
 

 

館長によれば、おなじ三河で土人形を制作されていた

三河旭土人形・高山八郎さんと禰電弔気鵑藁拂にお住まいで

型を貸したり借りたりととても仲良くされていたそうです。

高山八郎さんが亡くなられて寂しい限りです。

 

 

展示ケースからおもちゃばこに出品しているものもあります。

気になる作品がありましたらどうぞお問い合わせくださいませ。
三河大浜土人形のご紹介でした。


日本土鈴館

 
 

犬山土人形

  • 2018.04.03 Tuesday
  • 12:37

皆さまこんにちは


愛知県は土人形の宝庫と言っても過言ではありません。

古くから瀬戸や常滑は陶磁器で有名ですし、

三河地方は三州瓦の産地として日本でも屈指の良質な瓦を生産しています。

良質の粘土が取れ焼き物の盛んな愛知が土人形の一大産地となっても何の不思議もありません。

そしてその中心となったのが犬山土人形です。



 

展示ケースの様子です。

日本土鈴館の土人形コレクションの中でも犬山土人形はとても数が多いです。
 

 


犬山土人形は江戸時代の終わり頃、伏見土人形の製法と技術を学んで作られるようになりました。
当初は福の神、狆、招き猫、鯛童などの縁起物が主に作られたようです。




  

 

 

 

 

 

犬山土人形の特徴は、白っぽい土で薄く焼いてあるので大変軽

また色彩も淡いものが多くみられます。

 

 

 


明治になってからは歌舞伎を題材にした人形が作られるようになりました。

子供の健やかな成長を願って節句人形としてひな壇に飾られたりしました。


  

 

節句人形として人気のある熊金です。

土人形の大定番の題材で、日本各地の土人形にも多く見られます。

 

 





 

初期の作品は伏見土人形の型をそのまま真似て作ったので

伏見土人形との区別が難しい作品も多々あるそうです。
この二枚扇のお人形を見ると伏見に倣って作られていることがよくわかります。

また、古い作品は光沢を付けずに作られたようですが、

明治の中期以降はニスを用いるようになった為光沢のある作品もたくさんあります。

 

 

 

 

 

  

 

愛知を中心にこの地方は芸事好きの気質があり、雛、端午の節句飾りが盛んな風土だったので、

犬山土人形をはじめとする土人形の生産は隆盛を極め、

土人形売りの掛け声は季節の風物詩となるほど生活に溶け込んでいました。

しかし時代の流れとともにだんだん衰微の途をたどり、

昭和の初め頃には犬山土人形は完全に廃絶となってしまいました。

 

 

 

 


 

 

有名な作者が作ったとかいうお人形ではなく

名もない工人の手によって生まれたお人形は天秤棒に担がれて

隣の山里へ、またその隣の村へと売られてゆき

我が子の成長を願う親心や、華やかな歌舞伎へのあこがれとなって

すすけても色が落ちても、手垢にまみれながらも大切に受け継がれて今に至っています。

 

犬山土人形の廃絶から100年以上が経ち経年の傷みを抱えながらも

お人形たちが優しく微笑んでいるように思われます。

 

今日は犬山土人形のご紹介でした。

 

日本土鈴館


 

小幡でこ

  • 2018.03.29 Thursday
  • 09:13

皆さまこんにちは

今日は近江・五個荘小幡町に伝わる郷土人形・小幡土人形のご紹介です。

昔から「小幡でこ」と呼ばれます。
約300年前に初代・細居安兵衛が伏見人形をまねて作ったのが始まりとされ、

その後代々細居家に伝わる郷土玩具です。







展示ケースの様子です。

主に8代目文蔵さんの作品を展示しています。

 

 

 





福助とお多福です。

 

初代・細居安兵衛は元々小幡と京都を往復する飛脚を生業としていましたが、

追はぎの被害に度々遭うのが悩みでした。

そんな折、京都で人気の伏見人形に目を付け、

人形作りを学び小幡の地で人形作りを始めたのが小幡土人形の始まりといわれます。

中山道沿いに構えた家で土産物や子供のおもちゃとしてよく売れたそうです。



明治初期までは同業者が4〜5軒もあって盛んだった人形作りも、

時代の流れとともに衰退してしまいました。
現在は細居家9代目源悟さんのみが制作されています。



 

8代目文蔵さんの牛乗りねずみです。

干支の成り立ちの昔話に題材をとっています。

 

ある年、神様は元旦のあいさつに来た動物に、1番から12番までに褒美を出すと言いました。

一年間動物の大将になれるのです。

慎重な牛は歩くのが遅いからと早めに家を出ました。

要領のいいねずみは牛の背中にちょこんと乗って

神様の家の門が開くと同時にぴょんと飛び降り一番乗りをしました。

それで干支は子から始まるようになりました。

 

ちなみに、ねずみは足の速い猫に嘘をついて一日遅れの日を教えました。

そのせいで猫は13番になり干支に入れませんでした。

それ以来猫はねずみを追いかけるのだそうです。
 

 

 



 

8代目文蔵さんの竜王です。

昭和51年の高橋三郎シールがありますから40年以上昔の作品になります。

脚を踏ん張った童が可愛いです。



小幡土人形は伏見土人形を真似て作られましたが、

色彩は原色を用いたはっきりした感じのものが多いようです。

伏見土人形に倣った土人形は日本各地にありますが、

それぞれの土地柄、気質を取り入れて、その地独特の土人形が育っていったようです。




 

 

小幡でこは伏見土人形を真似て作られましたが、

色彩は原色を用いたはっきりした感じのものが多いようです。

伏見土人形に倣った土人形は日本各地にありますが、

それぞれの土地柄、気質を取り入れて、その地独特の土人形が育っていったようです。
 

 





 

水色の姫だるまです。

絵柄は松竹梅のおめでたい柄になっています。

赤い姫だるまを見慣れていると水色がとても新鮮に思えます。

やはり8代目文蔵さんの作品です。




 

最後のご紹介は親子犬です。

見方によっては夫婦犬にも兄弟犬にも見えますが

仲睦まじい様子で戯れています。

8代目文蔵さんの40年以上昔の作品です。

 

 

今日は小幡でこ・8代目細居文蔵さんの作品を中心にご紹介しました。

この中から何点かおもちゃばこに出品していますので

おもちゃばこもご覧くださいませ。

 

日本土鈴館

 

中野土人形・西原家

  • 2018.03.26 Monday
  • 09:25

皆さまこんにちは

 

ようやく春めいてきました。

郡上市はまだまだですが、桜が満開を迎えた地域も多いようです。

郡上市は日陰の雪もほとんど消えて少しづつ草木が芽を覚まし始めました。

今年も土鈴館の枝垂れ桜が待ち遠しい季節を迎えています。


今日は信州中野土人形、西原家に伝わる立ケ花人形をご紹介します。
西原家のある地域は良質の粘土が取れて瓦焼きの産地でした。

明治30年頃、三河の瓦職人斉藤梅三郎が

西原己之作に冬の副業として人形作りを教えたのが立ケ花人形の始まりです。

 

 

 

 

 

立ケ花人形の展示ケースです。

5代目西原久美江さんの作品が並んでいます。

 

 

 

 

 

 

 

人形作りを伝えた斉藤梅三郎が歌舞伎に大変造詣が深かったこともあり

西原家に伝わる人形の題材には歌舞伎ものが多く見られます。

また、歴史上の人物ものも多く比較的大型の作品が多いのも特徴のひとつです。

鮮やかではっきりした色彩で描かれています。

 

 

 

 

 

 

  

 

その他布袋尊(おもちゃばこに出品しました)や福禄寿などの縁起物も作られています。

 

 

 

 

 

 

 

毎年3月31日に開催される中野ひな市は北信州に春を呼ぶイベントで、

全国の土人形愛好家が中野に集まり、

お目当ての作品を引き当てようと展示即売会に参加しますが、

お宝を手にするのはなかなか厳しいとの話です。

 

 

今年ももう直ぐ中野ひな市が開催されます。

お出かけになられたら今年こそお目当てのお人形を運よく引き当てて下さい!

北信州にも土鈴館のある郡上市にも待ちに待った春がやってきます。

 

日本土鈴館

 

中野土人形・奈良家

  • 2018.03.22 Thursday
  • 09:56

皆さまこんにちは

今日は信州を代表する郷土玩具中野土人形の奈良家・中野人形をご紹介します。
中野土人形には、奈良家に伝わる「中野人形」と西原家に伝わる「立ケ花人形」の2つがあり、

二つをあわせて信州郷土玩具・中野土人形と呼んでいます。

江戸後期(文化・文政年間)、初代奈良栄吉は伏見で見た伏見人形の魅力に取り憑かれました。

その後人形の型を譲り受け、人形職人を中野に招いて人形作りを始めたのが

中野土人形の始まりとされています。




中野土人形の展示ケースの様子です。
奈良家は現在5代目奈良久雄さんと6代目由紀夫さんが制作をされています。







5代目久雄さんの童人形です。

昭和39年に買い求められた覚え書きがありますから50年以上前の作品です。

小品ですが丁寧な彩色と中野人形の特徴的なお顔が魅力的な作品です。

中野人形が伏見人形から生まれたということがよくわかります。

 

 

 

 

 




5代目久雄さんの這い這い子です。

童の上に童が乗ったこの形は久雄さんの創作とのことです。(おもちゃばこに出品しました)

中野人形の型は伏見の型と同じものも多く、

久雄さん、由紀夫さんによる奈良家オリジナルの型も増えています。







5代目久雄さんの二枚扇子です。

中野人形は後ろ姿までしっかり彩色されているのが特徴のひとつです。

 

 

 

 




5代目久雄さんの8センチの小さな童人形です。

奈良家の童人形は小さくても愛くるしいお顔が特徴で、この童はまさしく奈良家のお顔です。
 

 

 





6代目由紀夫さんのランドセル饅頭食いです。土鈴仕立てのものもあります。

オリジナルの新しい型です。

真新しいランドセルの一年生が饅頭を手に微笑んでいます。

 

 

 



 

名古屋土人形・野田末吉さんの型を使って6代目が制作した招き猫土鈴です。

薄い桜色で高さが10僂曚匹虜酩覆任后

たれ目で可愛らしい猫ちゃんです。




 

こちらも野田さんの型で6代目が制作した十二支土鈴です。

高さが3僂ら5僂曚匹両さな作品です。

ひもは付いていませんがひもが付けられる輪が付けられています。

写真では小さくて分かり難いですが

手に取ってみるとひとつひとつがとても可愛い作品です。

 

 

今日は奈良家に伝わる中野人形のご紹介でした。

次回は西原家・立ケ花人形をご紹介する予定です。

 

日本土鈴館

紙のお雛様

  • 2018.03.16 Friday
  • 12:05

皆さまこんにちは


立春を過ぎ三月になるとお雛祭りのニュースが流れ、

可愛らしいお雛様を目にする機会も多くなります。

そして三日が過ぎたら

早くしまわないと縁遠くなるとの言い伝えを信じて早々に片付けてしまいます。

でも土鈴館のある雪深い郡上市では

お雛祭りは4月3日にお祝いしますから、まだお雛様は飾られています。

百段階段のお雛様も今日帰ってきます。少し春めいてきた日本土鈴館です。

 


 

 

 

 

 

さて、今日はお雛様の中でも紙で作られた素朴なお雛様をご紹介します。




宮崎・青島神社の神雛です。

 

 

夫婦びな、または、願掛けびなとも呼ばれます。

下膨れのお顔に金烏帽子を着けた男雛、

瓜実顔に振り分け髪の女雛が共に赤い格子の衣に金の帯をしています。

縁結、安産、病気平癒、家内安全、海難厄除など、

あらゆる願いを込めて、神社に奉納します。

今ではあまり使われなくなりましたが岩田帯に挟む為の小さなものもあったそうです。

 

 

 





鳥取の流し雛です。

立ち雛を簡素化した紙雛です。

頭は粘土を丸めて目鼻を描き、因州赤染紙の衣に胡粉で梅鉢模様を描きます。

人形飾りを厄除けとして川に流す民間信仰の名残りです。

雛10組を竹串でまとめたもの、一組を折敷やさん俵に入れたものなどがあります。
 

 

 





鳥取の田舎雛です。名前からして素朴です。

江戸時代の創作といわれる内裏雛で、素朴な材料やひなびた形から田舎雛と呼ばれるそうです。

昔、武家の行事であった雛遊びがだんだん庶民に広がりました。

頭は布を丸めて作り、男雛には烏帽子と笏、女雛には冠と扇を金紙で簡単に付けただけです。

素朴ながらも衣装はそれなりに立派です。

 

 

 



  

 

鹿児島の糸雛です。顔も手足もなく、本体は紙で出来ている変わり雛です。

薩摩雛または神雛ともよばれます。

上等の紙又は金襴の衣装を着けた立ち雛の変形です。

芯には竹を使い、先端を麻糸で覆って顔に見立て、余りを垂らして髪にします。

襟元には5〜6枚の色紙を重ねます。

衣装の柄は義経千本桜や高砂の翁嫗や浦島太郎と乙姫など凝った図柄が描かれます。





こちらは昭和初期の糸雛(40センチ)です。

今ではあまり見られない大型の糸雛です。


豪華なお雛様とは一味違う紙のお雛様をご紹介しました。

子供たちが作る折り紙のお雛様のような味わいがありますね。

 

 

日本土鈴館

愛知の土鈴・4

  • 2018.03.12 Monday
  • 10:40

皆様こんにちは

 

東京目黒・雅叙園さんの百段雛祭りが昨日無事閉幕しました。

会期中はたくさんの方々がご来場され

百段階段の素晴らしい建物や展示の各地の見事なお雛さまをご覧いただいたようです。

どうもありがとうございました。
 

 


さて、愛知にはたくさんの土鈴作家さんがいらっしゃいます。

今日は度々ご紹介していますが改めて名古屋土人形・野田末吉さんです。







名古屋土人形・野田末吉さんの十二支揃です。

大きさが分かるかと一円玉を添えてみました。

名古屋土人形は明治中頃最も盛んに作られましたか、多くの作品を戦争の空爆で失い、

最後の伝承者野田末吉さんが平成元年に亡くなったことにより廃絶となりました。

野田さんの作品は意匠や色彩が素晴らしく、愛好家の間でも特に人気があります。

 

 





野田末吉さんの達磨と姫だるまの土鈴です。

どれも手のひらにコロンと乗る大きさです。

館長は今まで、そして今も、

たくさんの土鈴作家さんとお付き合いさせてもらい土鈴を譲って頂きました。

野田さんのお家にも頻繁に伺いましたが、

「もっと早くにお訪ねすれば良かったのに、灯台下暗し、

近くの土鈴が後回しになったのが悔やまれる」と話しています。

館長にとって野田さんは特別な作家さんのおひとりのようです。

 

 



 

野田さんの作品は小さいのに形も彩色も実に見事でその技術の高さに感心致します。

また色合いの品の良さ、表情の可愛らしさに心を奪われます。

野田さんの土鈴が多くの土鈴コレクタ−垂涎の品というのも納得です。

名古屋土人形の記事は度々書いていますので重複することもありますが

敢えて何度もご紹介するのは館長の思い入れが大変強い作家さんだからです。

 

愛知の土鈴ご紹介最後は名古屋土人形・野田末吉さんでした。

 

日本土鈴館


 

愛知の土鈴・3

  • 2018.03.06 Tuesday
  • 12:28

皆さまこんにちは

 

先日の日曜日、雅叙園さんのお雛祭りを改めて見学してきました。

最初に飾られていた白い振袖が赤い振袖に変わっていましたし

日本土鈴館の紹介VTRも流されていて

公開前日の様子と変わっている点もありました。

 

お客様がとても多く、入場も順番待ちの盛況ぶりで嬉しく存じました。

百段階段のお雛祭りは3月11日(日)までです。
 

 

 


さて、愛知の土鈴3回目は旭土人形の高山八郎さんをご紹介します。


 
 

立ち福助と立ちおかめの饅頭喰い土鈴です。

ふたつとも15僂鯆兇垢匹辰靴蠅靴薪變襪任后

高山八郎さんは作品の裏に達筆で必ず揮毫されました。








 

こちらも饅頭喰い土鈴です。

裏に名古屋型と書いてあります。

名古屋土人形・野田末吉さんの型を使った高山八郎さんの作品です。

同じ型でも作者さんの個性が出て興味深いです。


 

 



 

饅頭喰い土鈴には猫バージョンもあります。

高山八郎さんはたくさんの土人形や土鈴を作られましたが

中でも招き猫の制作がお得意でした。

高山さんらしい表情の猫土鈴です。

 

 

 



 

赤い招き猫は大変珍しいと思います。

白猫、黒猫もいてお揃いの可愛い首輪をつけています。

高さは25僂鯆兇垢笋簑膩燭如△劼發鷲佞い討い泙擦鵑土鈴です。

 

 

 

 



 

超特大の招き猫をご紹介します。

土鈴なのに大きすぎて振れない土鈴です。

親子でしょうか、夫婦でしょうか、2匹つながった招き猫です。

横幅は60儖幣紂高さは70儖幣紊△蠅泙后

展示ケースには収まらずケースの上に座っています。

お元気だった頃、高山さんが直接運び込んでくださいました。

右手と左手を挙げて大きな福を招いています。

 

 

三河旭土人形・高山八郎さんは大変人気のある作家さんで

おもちゃばこに出品するとすぐにお問い合わせをいただきます。

たくさんあった高山さんの作品もコレクターの方々にお譲りして

今は数が限られてきました。

 

 

今日は高山八郎さんの土鈴をご紹介しました。

 

日本土鈴館

 

 

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