伝統こけし・土湯系

  • 2017.05.29 Monday
  • 10:53

皆さま、こんにちは


こけし好きの方々にはすぐ分かるこけしの系統も知識がないとなかなか難しく,

工人さんの型や特徴まで把握するには沢山のこけしを手にして、

工房を訪ね、工人さんのお話しを聞き、

こけし愛好家との交流会でたくさん学ばなければならないようです。

正直な話、日本土鈴館はこけしの分類はあまり得意ではありませんが、

手元の資料を基にコレクションの伝統こけしをご紹介します。

間違いがありましたらご指摘くださいませ。

伝統こけしは産地・師弟関係・表現様式などにより

10の系統(11に分けることもあります)に分類されています。

今日は福島県土湯温泉を中心とする土湯系をご紹介します。

土湯系のこけしは一般に胴は細目で中央部が少し膨らんでいます。

胴模様は比較的簡素で轆轤線を組み合わせたものが多いようです。

頭もどちらかというと小さめで頭頂部に黒い蛇の目模様を描きます。

大きな前髪の両側にかせと呼ばれる赤い模様が入ります。

頭と胴ははめ込み式になっています。

梅津正永工人 作(1尺)

土湯系の特徴のひとつである轆轤線の美しいこけしです。

頭頂部の蛇の目もようや赤いかせなど、土湯系の特徴がよくわかります。

顔だちが整った美形でとても優しい表情です。

大正12年生まれの工人さんですが、50歳近くになってこけしを作り始めた方だそうです。

佐藤佐志馬工人 作(8寸)

明治40年生れの工人さんの作品でこれも土湯系らしいこけしです。

前髪の両脇に描かれた赤いかせが引き立ちます。

轆轤線だけで描かれた胴模様もシンプルで飽きがこないように思います。

細めの胴の中央が少し膨らんでいますね。

阿部一郎工人作 (6寸)

大正14年生まれの工人さんです。

首を回すと鳴子のようにキュッキュッと音がします。

轆轤線、蛇の目模様、赤いかせなど同じ特徴ですが

表情や頭と胴のバランスや胴模様の描き方でそれぞれの個性が出ています。

渡辺忠蔵工人 作(6寸)

大正10年生まれの工人さんの作品です。

師匠であり祖父である渡辺作蔵工人の型を作られたそうです。

やや面長な輪郭に描かれた目鼻や口元はとても優しいです。

渡辺重吉工人 作(4寸5分)

大正8年生まれの工人さんで石切職人をしながらこけしを作った方だそうです。

私のような素人目には変わった形のこけしですが地蔵型というそうです。

台が付いているようなフォルムです。

見る角度によって表情がかなり変化するような気がします。

土湯系には中ノ沢温泉のたこ坊主、青坊主と呼ばれる独特のこけしがあります。

岩本善吉工人が各地を転々とした後大正末期に中ノ沢温泉に住みつき

大きな目、団子鼻の独特のこけしを作りました。

岩本善吉型こけしとでも言うべきたこ坊主は一応土湯系に分類されます。

しかし明らかにその姿は違い、特に近年、たこ坊主の人気が高くなっています。

斎藤徳寿工人 作(5寸)のいわゆるたこ坊主です。

徳寿工人は大正15年生まれの工人さんで

中丿沢のたこ坊主を創り出した岩本善吉工人の孫弟子にあたる方です。

徳寿工人のたこ坊主、離れた大きな目、しっかり団子鼻、可愛らしい口もとは

なるほど!とても人気のある工人さんと分かります。

8寸が父 瀬谷重治工人、6寸が子 瀬谷幸治工人のたこ坊主です。

親子でありながら工房に入れば師匠と弟子となる厳しさは

伝統の技を次の世代に繋げるために必要なことです。

師匠から弟子へと伝統の技は引き継がれていきます。




瀬谷重治工人 作(4寸)

何とも言えないあどけない表情のこけしです。

いつ頃の作品かはわかりませんが、状態などから結構古いもののような気がします。

こけしが何か語り掛けてくるような気がします。

今日は伝統こけし・土湯系のご紹介でした。

   日本土鈴館

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