伝統こけし・南部系
- 2017.07.19 Wednesday
- 09:40
皆さまこんにちは
今度の日曜日、極上!お宝サロンの放送日です。
どんな編集になっているのか楽しみです。
BSジャパン(7チャンネル)21:00〜21:54です。
収録が済みホッとしたところでの記念撮影です。
さて、今日は伝統こけし・南部系のご紹介です。
盛岡市や花巻市を中心とした地域で作られます。
頭は比較的小さく、胴は直胴、くびれ、中央のふくらんだものなと様々です。
元々は顔や胴模様を描かず白木(アオハダなどの良材)を使い、
はめ込み式で頭がくらくら動きます。
キナキナとかキックラボッコなどと呼ばれます。
鳴子や遠刈田の影響を受け、描彩されるようになりました。
左:花巻・煤孫実太郎工人(明治41年生まれ) 作(6寸)
右:煤孫盛造工人(昭和25年生まれ) 作(6寸)
白の帯付きキナキナです。
幼子の手に合うよう胴が中央でくびれて細くなっています。
頭はグラグラと動いておもちゃとして遊べます。
お二人は父子であり師匠と弟子でもあります。
父の実太郎工人はその父茂吉工人の弟子でした。
実太郎工人は茂吉工人の型を忠実に継承し盛造工人につなぎました。
佐藤長雄工人 作(9寸5分)大正15年うまれ。
黒いキナキナです。持って遊ぶには大きいので観賞用です。
長雄工人は花巻で工房を構えていましたが
鳴子系や遠刈田系の師匠についたため作品は純粋な南部系ではないとのことです。
花巻で遠刈田系の絵付けをし、頭はグラグラと動く独特のこけしを作ったそうです。
どちらも昭和8年生まれ、佐々木家9代目の佐々木覚平工人の作品です。
1尺と1尺2寸の大きなものです。
キナキナに轆轤線や胴模様が入っています。
ご先祖は花巻城家老職の家柄だそうです。
佐々木家に伝わる古作の復元に努め古い型のこけしを作られました。
残念ながら緑の褪色が進んでいます。
佐藤誠工人 作(6寸)
明治33年生まれの工人さんです。
本来弥治郎系の工人さんとされますが、花巻時代に作られたこけしです。
佐藤忠雄工人 作(8寸)
昭和14年生まれの工人さんです。
特徴的なお顔のこけしです。
頭はキナキナ式の嵌め込みになっています。
絵付けには遠刈田系の影響が良く出ているそうです。
松本鶴治工人 作 (5寸)
大正11年京都生まれの工人さんです。
花巻に移り住んでこけしの製作をされました。
その作風は個性的で(このこけしは違いますが)
クレオパトラ型などと呼ばれる絵付けをしました。
白くきめ細かいアオハダを使い頭はキナキナ式ですから南部系とされます。
底の署名は必ず「松鶴」と書かれました。
高橋金三工人 作(6寸)
大正12年生まれの工人さんです。
キナキナ式の頭で首がぐらぐら動きます。
ちょっと上目遣いで澄ました表情ですが、
頭部の彩色も胴模様も華やかなこけしです。
南部系のこけしの原点はキナキナにあるようです。
そして本来幼子のおしゃぶりとして作られた小さなキナキナが
大きくなったり彩色されたりしてこけしになっていったようです。
こけしって奥が深いですね。
日本土鈴館
開運!なんでも鑑定団 極上お宝サロン ご出演おめでとうございます〜!
先程 番組が終わりましたが まだ興奮が冷めやらない感じでございます。遠山館長の笑顔がとってもあたたかく すごくよかったです。
私は まだまだ土鈴について知らないことばかりでした。すごく勉強になりました。ありがとうございました。
コメントありがとうございます。5月20日に東京でスタジオ収録し、その前後も土鈴館での撮影や打ち合わせなどを行いましたが、実際どのように放送されるのかよくわかりませんでした。収録は順調で楽しく済んだのですが、やはりどのような編集になるのか気に掛かっていました。しかし放送を見て時間をたくさん取って放映して頂き、館長も元気な姿そのもので写っていましたので嬉しく思いました。ご覧頂き、誠にありがとうございました。