二福神

  • 2019.08.27 Tuesday
  • 11:29

皆さまこんにちは

 

八月最終週となり、

あんなに暑かった夏の日々を忘れるほど朝晩はひんやりしてきました。

朝から虫の音が響いています。

 

 

この頃七福神の記事が多いですが今日もお付き合いください。
恵比寿天と大黒天の二柱を二福神としてお祀りすることが多いですね。
なぜ二福神としてお祀りするのか、調べてみました。




 

愛知・名古屋土人形の恵比寿大黒です。

野田さんの作品にしてはちょっと大きく高さが17僂曚匹虜酩覆任后

 

以前恵比寿天は蛭子命に由来するとご紹介しました。

実は恵比寿様のルーツにはもう一つの説があるそうです。

恵比寿様は事代主神(コトシロヌシ)という国津神の一人だという説です。

国津神は日本の国造をされた神様です。

この事代主神は日本で最初に釣りをした神様だそうです。

 

蛭子命と思っていましたがこの説にも説得力があります。

釣りをするお姿は恵比寿様のイメージにぴったりです。





 

名古屋土人形・野田末吉さんの二福神未年土鈴です。

それぞれが独立した土鈴になっていて差し込んであります。

 

恵比寿天と大黒天のお話に戻ります。

驚いたことに事代主神は大国主命の子供だそうです。

大国主命に由来する大黒天と事代主神に由来する恵比寿天は親子ということになります。

何も知らなかった私はびっくりしました!






 

岡山・久米人形の二福神です。

海の幸をもたらす恵比寿様と山の幸をもたらす大黒天は

四方を海で囲まれた島国で農耕民族の日本には大切な神様です。

漁業と農業が安泰なら日本中が幸せになります。

 

 

 



 

秋田・小坂人形の二福神です。

大黒様の手にある小槌は槌=土の意味もあって

一振りするごとに宝を授けてくださるといわれます。

海の幸と山の幸という福をペアで授けてくださるのが二福神です。





 

渡辺石芳さんのやや大型の恵比寿大黒土鈴です。

 

二福神をお祀りする場所には決まりごとがあるようですが

郷土玩具の場合はいつも目に触れて心和むところがいいと思います。

心が和むとこ事態、もう二福神に福を授けて頂いているということです。




 

山口呈三さんの二福神土鈴です。

仲良く釣りに興じる楽しげなお姿そのものが福の神です。

 

 

今日は恵比寿天と大黒天が親子かも!というお話をご紹介しました。

 

日本土鈴館

 

大黒天

  • 2019.08.19 Monday
  • 09:48

皆さまこんにちは

 

令和最初のお盆休みも終わりました。

今年はお盆のさなかに超大型の台風10号が西日本に上陸し

夏休みやお盆の帰省でお出かけの多くの人を足止めしました。

又、花火大会や盆踊りなど多くのイベントが中止や延期となり

この行事の準備をされた関係者の方々のご苦労も報われず、

夏の風物詩を心待ちにしておられた観光客の方々にも残念なことでした。

台風被害も出てしまい、落ち着かないお盆となってしまいました。

台風一過と言えばすっきりさわやかなイメージですが

今年は台風の後も猛暑も続き蒸し暑く感じます。

皆さま、どうぞご自愛くださいませ。



さて、恵比寿さまといえば次は当然大黒さまですね。

今日は大黒天のご紹介です。



 

山形・成島人形の大黒天です。

成島人形は明治の終わりから大正期にかけて米沢郊外の成島地区で

農業の片手間に作られた土人形ですが廃絶しています。

相良人形から型取りをして作られたそうですが彩色などがおおまかです。

 

さて、大黒様のルーツはインド・ヒンドゥー教のシヴァ神だそうです。

昔インドから中国に伝わったシヴァ神を日本に伝えたのが最澄です。

天台宗開祖の最澄は仏教の大自在天の化身として大黒様をお祀りしました。

 

 

 

 



 

長野・中野土人形のねずみ大黒です。

作者は奈良久雄さんです。大黒天のお顔もねずみの可愛らしさもいいですね。

 

さて、もともとヒンドゥー教のシヴァ神は戦いの神様でしたが

日本に伝わった大黒様は財宝開運の神様とされています。

また、大黒様が大きな袋を担いでいる姿をよく目にしますが

その姿は戦いの神シヴァ神とは全く違います。

 






 

愛知・犬山土人形の大黒天です。

 

日本の神様に「大国さま」がいらっしゃいます。

因幡の白うさぎを助けた大国主命です。

♪大きな袋を肩にかけ〜♪の大国様です。

どちらも「ダイコク」と読むため日本特有のあいまいさから二人のダイコク様が習合して

戦いの神シヴァ神の姿から大きな袋を担いだ柔和なお顔の大黒様が定着したそうです。

 

 




 

愛知・富田土鈴(起土人形)中島一夫さんの酉年大黒土鈴です。

大きな鶏の背にちょこんと乗った大黒様がとても可愛らしい作品です。

 

今日は大黒様のルーツを探ってみました。

日本土鈴館

 

館長の戦争体験

  • 2019.08.06 Tuesday
  • 12:48

皆さまこんにちは


今年も広島原爆忌を迎えました。
鎮魂の祈りに包まれた日本です。

そんな中、台風8号が九州に上陸しその後から台風9号も発達中、

そしてさらに台風10号のたまごまで生まれています。
被害の出ないことを祈ります。
 


八月は日本の各地で戦争体験が語られることが多くニュースでもよく見聞きします。

先日館長も郡上市の図書館で戦争体験のお話会に語り部として招かれました。






館長は昭和20年9月1日に徴兵される予定でしたが、

15日に終戦を迎えた為間一髪で入隊を免れました。


その前後の経験をお話したのですが、収集の鬼!館長らしく

当時の新聞の切り抜きなどをファイルした何冊もの資料を紹介しながら話しました。
参加された方の中には戦争を体験された人も多く懐かしく見たり聞いたりされていました。

 



 

身体が小さく体力がなかったので一年間新聞配達をして体を鍛えたこと、

その新聞配達のアルバイト料を軍に寄付して東条英機から感謝状をもらったこと、

学徒動員で来る日も来る日も飛行機の胴体に鋲を打ち付けたこと、

何機作ってもその飛行機が飛ぶことがなかったこと、

間一髪で空襲を逃れたこと、

郡上に疎開してから父親が無くなり悲しみの中受け取った召集令状のこと、

千人針を朝から晩までお願いしていた母親のこと、

覚悟を決めた時に流れた玉音放送のこと、

敗戦は悲しかったけれど兵隊に行かなくてよくなったことの喜び・・・

 

そして終戦後の食糧難の話。






「当時の辛い記憶もあるけれど、亡くなった方々のことを思えば

生き残って今幸せに暮らしていることに感謝して

日々精一杯生きることが大切だと思っています」

館長の締めくくりの言葉でした。
日本土鈴館では戦争に関する資料や土鈴などを一年中展示してあります。

日本土鈴館

恵比寿天

  • 2019.07.31 Wednesday
  • 10:13

皆さまこんにちは


七福神の神さまの中で一番親しみがわく神様は恵比寿さまではないでしょうか。
土鈴館に展示中の土人形や土鈴でも恵比寿さまはたくさんいらっしゃいます。
今日は恵比寿さまのご紹介です。



 

京都・伏見土人形の鯛乗り恵比寿です。

おめでたい鯛にまたがったこのような意匠の恵比寿天は日本各地の土人形にも見られます。

日本の土人形は全て伏見人形につながっているんですね。

 

 

 

 

山形・鶴岡土人形の鯛乗り恵比寿です。

伏見の恵比寿様と大きさも同じ(25センチほど)、同じポーズ、同じデザインです。

鶴岡土人形は人形の型を伏見から買い付けて制作することもあったそうです。

ただ小さなガラ入りで振るとかすかに音色がします。

この特徴的な鯛のオレンジ色やガラに鶴岡土人形の個性が見られます。

この恵比寿様は「珍品中の珍品」という館長の覚書がありました。

 

 

 

 





 

愛知・犬山土人形の鯛乗り恵比寿です。

 

さて、七福神の中で恵比寿様はただ一人日本の神様だそうです。

日本神話によれば、イザナギ、イザナミの子供「蛭子命」が恵比寿様ということになるようです。

蛭子命はヒルコと読むそうで三歳になっても歩かないヒルコは

なんと!葦の船に乗せられ海に捨てられてしまいます。

 

 

 

 

 



 

宮城・堤土人形の鯛乗り恵比寿です。

 

兵庫県西宮神社の伝承によれば西の浦に流れ着いたヒルコは地元の漁師に助けられました。

「戎三郎」エビスサブロウと呼ばれ大切に育てられたそうです。

成長するにつれ海の神・エビス様として祀られるようになりました。

古代日本の人々は、

海の向こうには常世の国という普遍的な理想郷があると信じていました。

海の向こうからやってくるのは幸せをもたらす神様だと信じていたのです。






 

広島・三次土人形の鯛戎です。

 

最初は海の神様として祀られた恵比寿様ですが

長い時の流れと共に商売の神様としての信仰も集めるようになりました。

恵比寿様を戎とも蛭子とも書くのはこのような背景があったからでしょう。







 

こちらも広島・三次土人形の鯛担ぎです。

 

 

福の神の恵比寿様は日本中に幸せを運んでくださいます。

どうぞ皆さまもニコニコ顔の恵比須顔で毎日をお過ごしください。

 

日本土鈴館
 

七福神その2

  • 2019.07.24 Wednesday
  • 09:27

皆様こんにちは

 

ずっと梅雨空が続いていましたが

今朝は久しぶりに日が差し込んで郡上市にしては暑い朝です。

どうやら梅雨明けでしょうか。

もう7月も後半です。暑い夏が始まりますね。

 

 

 

さて、先回は七福神のお名前とお姿を理解するところまででした。

今日はそれぞれの神様のご利益を調べてみました。

 

 

 


 

お土産として日本土鈴館で販売中の七福神陶鈴(瀬戸)です。

アニメ顔の七福神ですね。

七福神の順序や並べ方はそれぞれの神社や地域によって違うようですが

あやかりたいご利益の順に…という方法もあるそうです。

今日は七福神に加わったとされる順番に7柱をご紹介します。

 

 

 

 【恵比寿天】商売繁盛・除災招福・大漁豊作

 

 

 【大黒天】五穀豊穣・子孫愛育・出世開運・商売繁盛

 

 


 【毘沙門天】武道成就・降魔厄除・家内安全

 

 

 

 【弁財天】恋愛成就・学徳成就・金運上昇・水難除け

 

 

 

 【福禄寿】財運招福・延命長寿・立身出世・招徳人望

 

 


 【寿老人】幸福長寿・家庭円満・延命長寿

 

 


 【布袋尊】笑門来福・夫婦円満・子宝・天客万来

 

 

どの神様も信心次第でしょうが

健康で暮らしぶりも豊かで家族仲良く楽しく長生きしたいという

人間のいつの世も変わらない願いをかなえてくださる(かもしれない)神様です。

 

なんだか神社のご利益ご案内のような記事になりました。

次の機会にはそれぞれの神様についてもう少し詳しく見てみたいと思います。

 

 

 

日本土鈴館

 

七福神

  • 2019.07.17 Wednesday
  • 11:25

皆さまこんにちは



縁起物と言えば七福神、恵比寿大黒などが思い浮かびます。

宝船に七福神が乗っている置物や図柄はよく目にします。

 


  

 

小さな置物だったり首人形だったり、お土産として売られていることも多いです。
七福神は知っているようで、実は一括りにしていて

詳しいことは何も知らないなあ〜ということでちょっと調べてみました。
 

 

 

 



 

名古屋土人形・野田末吉さんの七福神土鈴です。

とても小さい土鈴ですが1体ごとに丁寧に作られているきれいな作品です。

 

七福神に順番があるようですがここでは写真右上から時計回りで…

恵比寿天・大黒天・毘沙門天・布袋尊・福禄寿・弁財天・寿老人です。




 

こちらも野田さんの七福神土鈴ですが、全員集合の記念写真のような土鈴です。

とてもなじみのある恵比寿大黒の2柱が一番前ですね。

色合いも優しくてちょっとしか見えない後ろの神様の特徴もよくとらえられています。

これで七福神のそれぞれの神様のお名前とお姿がはっきりしました。

 

 

7つの災いを取り除き7つの幸せをもたらしてくれる七福神を巡拝する七福神巡りは

日本全国にみられるお正月の招福行事として広く行われています。

1月7日の七草までに巡り終わるのがよいとされているようです。

 

また初夢に宝船に乗った七福神の夢を見れば大変縁起が良いのですが

万一夢見が悪かった時には七福神の乗った宝船の絵を川に流して縁起直しをするそうです。

 

 



 

 

首土鈴や首人形でもどなたがどなたか分かりますね。

右の下総玩具の首人形はちょっと難しいでしょうか…

 

七福神巡りは古く室町時代にもあったようですが

広く庶民に広まったのは江戸時代になってからでした。

 

七福神のそれぞれの神様がどんな福をもたらしてくださるのか、

七福神巡りもしたことのない私ですがちょっと興味がわいてきました。

 

また調べて後日ご報告いたします。

(皆様はもうご存知のことかもしれませんね…)

 

日本土鈴館

 

マスマス土鈴を楽しみマスの会・2

  • 2019.07.09 Tuesday
  • 13:42

皆さまこんにちは

 

先週に引き続き、マスマス土鈴を楽しみマスの会のご紹介です。

今日も懐かしいテレビの思い出と共に趣味土鈴をご覧ください。



 






 

西川政典さんのテレビの思い出は東京オリンピック(海老天たまこさん作成)です。

今東京2020に向けてチケットの販売も始まり

オリンピックの準備が急ピッチで進められています。

この土鈴は1964年10月10日に開催された第18回東京オリンピックです。

赤いジャケットに白のスラックス、日の丸カラーに身を包んだ選手団の入場は

日本中の人々がワクワクと待ち焦がれた瞬間でした。

土鈴の裏側には抜けるような青空に五輪を見事に描いたブルーインパルスの姿もあります。

枡には当時の記念切手も添えられています。






 

林幸夫さんの思い出は俺たちひょうきん族(富士山笑呼さん作成)です。

1981年の漫才ブームの中圧倒的な人気を博したバラエティ番組です。

タケちゃんマンとブラックデビル

アミダババアの唄「あみだくじ…♪」

ビートたけしと明石家さんまのタッグによってお化け番組となりました。

枡の中であみだくじが楽しめマスね!



 

 



 

一転、緊迫の報道番組です。

吉田満さんの思い出は浅間山荘事件(海老天たまこさん作成)です。

1972年2月、連合赤軍が人質を取って浅間山荘に立てこもった事件です。

雪の中、警察と立てこもり犯連合赤軍との膠着状態は9日間も続きました。

人質の救出を最優先に決断した警察の判断により

2月28日、クレーン車から吊り下げられた1トンの鉄球が

山荘の壁に何度も何度も打ち付けられる様子が10時間以上にわたって中継されました。

これは報道中継史上最長であり、視聴率も89.7%だったそうです。

人質も無事救出され、犯人も全員逮捕されました。

事件を伝える新聞が枡の中に収められています。








 

最後のご紹介、吉田葉子さんの思い出は牡丹灯籠(フジワラヨウコさん作成)です。

昔、夏休みには怪談話のテレビ番組がたくさんあったように記憶しています。

その怖さはデジタル化された現在の怪談ものと違い、

特殊メイク、衣装、音楽、情景、演出などすべての方法で見ている人を怖がらせました。

私も、四谷怪談がすごく怖いのに怖いもの見たさで何度も見て震えていました。

吉田さんも怖くて布団をかぶりながらお姉さんと牡丹灯籠を見た

夏休みの一日が懐かしく思い出されるそうです。

 

 

 

マスマス土鈴を楽しみマスの会の趣味土鈴を2回に分けてご紹介しました。

枡の中には懐かしい思い出がいっぱい詰まっていました。

 

日本土鈴館

 

マスマス土鈴を楽しみマスの会・1

  • 2019.07.02 Tuesday
  • 11:56

皆さまこんにちは

 

西日本を中心に雨が降り続いています。

昨年も一昨年も大雨の被害が報道されましたが今年も又豪雨の心配です。

小惑星探査機はやぶさ2が壮大な宇宙ミッションを続けるような技術があっても

身近な豪雨に対しては警戒と避難しかないのが残念な気がします。

大きな被害が出ないことを祈るしかありません。

 

 

 

さて、気分を変えて趣味土鈴のお話です。


 

土鈴愛好家「マスマス土鈴を楽しみマスの会」の企画による趣味土鈴です。

テレビの思い出を土鈴にして枡に収めるという趣向です。

今回の参加者は8人でした。

8人のテレビの思い出を詰めた枡をのぞいてみましょう。




 

石川俊雄さんのテレビの思い出は月光仮面(フジワらヨウコさん作成)です。

テレビの普及がまだ一般的でなかった昭和33年ごろ、

日曜日の午後7時から30分放送される月光仮面を

近所の友達と一緒に観た楽しい思い出が土鈴になっています。

多くの子供たちが風呂敷をマント代わりに月光仮面ごっこに興じました。






 

加藤由かりさんの思い出は水戸黄門の再放送(加藤正宏さん作成)です。

長寿番組の代表格、水戸黄門は初代東野英治郎さんから武田鉄矢さんまで

6人の黄門様が引き継いだTBS系列の時代劇です。

悪人はすぐそれと分かり、印籠の出番まで読めてしまうのに

なぜか心が和むお茶の間に欠かせない番組の一つでした。

土鈴になったご老公一行と印籠、

枡の内側にはあのお待ちかねの入浴シーンもちゃんと描かれています。



 

 



 

竹中章浩さんの思い出は日本三百名山全山人力踏破(中北訓子さん作成)です。

日本各地の三百名山の全てを冒険家田中陽希さんが完全人力踏破に挑む姿を

足掛け2年にわたり追い続けたドキュメンタリー番組です。

総移動距離は1万キロを超え、累積の標高は2万5000キロだそうです。

その踏破した名峰名山をぐるりと全面に描き出した土鈴です。


 

 



 

館長の思い出土鈴は力道山激闘リング(富士山笑呼さん作成)です。

館長は昭和38年ころ、テレビで力道山とデストロイヤのプロレス中継が始まると

どんなに忙しくても仕事をやめてテレビの前にかじりつきました。

四の字固め、ドロップキック、空手チョップ…

ハラハラドキドキしながら観戦した懐かしい思い出が土鈴になりました。

枡の中にはリングサイドが広がっています。

 

 

 

 

今回は4作品のご紹介でした。

次回もマスマス土鈴を楽しみマスの会のご紹介をします。

楽しい趣味土鈴をご紹介できてうれしいです。

 

日本土鈴館
 

張子の天神さま

  • 2019.06.25 Tuesday
  • 10:55

皆さまこんにちは


今日は張子人形の天神さまをご紹介します。





福島・久之浜(富岡)天神です。

土鈴館にある天神関連の資料によると久ノ浜張り子ではなく

久之浜から20キロほど離れた富岡町の富岡張り子・渡辺俊造さんの作品でした。

久之浜張り子は昭和50年代、富岡張り子は昭和40年代に廃絶となっています。

大変薄造の張子であるため補強のための薄い底部分が付けられています。

どっしりとして見えますが、持つと驚くほど軽い天神様です。








広島・常石張子です。

常石張子2代目・宮本峯一さんの天神さまです。

明治20年ころ、初代宮本久平が土人形は重くて壊れやすいので

これを張子で作ることを思いつき、木型の内側にぬらした和紙を何枚も張り付け

よく乾燥させてから胡粉を塗り泥絵の具で美しく彩色しました。

売り歩くときも軽くて壊れにくい張子人形は大変喜ばれました。

 








こちらも常石張子の天神様です。

常石張子の生まれたこの地域は古くから天神信仰の盛んな土地柄で

初節句のお祝いに天神人形を贈り

子供の健やかな成長を願う風習があったそうです。

三次土人形など天神様の郷土玩具がたくさん作られています。
 

 





愛知・豊橋張子の天神様です。

豊橋の土人形・赤天神は有名ですね。

しかしこちらは張り子の天神様、張子人形には柔らかな印象があります。

 








続いては浜松張子の三代目・二橋志乃さんの天神様です。

志乃さんが77歳のときの作品です。

「ころがし」などの郷土玩具で有名な浜松張子ですが

元々は明治維新によって禄を離れた士族が江戸の張子をまねて作り始めたといわれています。

初代、2代と受け継がれた木型を戦争で焼失してしまい廃絶の危機に見舞われました。

志乃さんが焼失した木型を復元しその伝統を4代目に引き継ぎました。






 

 

こちらは千葉柏市・下総張子の立ち天神と座天神です。

戦後に生まれた下総の諸玩具の一つ、張子人形は特に温かみがあります。

張子の中に豆が入れられていて振るとカラカラと乾いた音が響きます。

子供のために安くたくさんの種類が作られた下総の諸玩具の

素朴な味わいがよく表れた天神様です。

 

 

 

 


 

福島・三春張子の座天神と立ち天神です。

立ち天神の杉板には橋本広吉と書かれています。

高柴でこ屋敷の恵比寿屋16代広吉さんの作品と思われます。

一目で三春張子とわかる特徴的なお顔立ちです。

杉板に乗っているのも特徴の一つです。

三春張子は生き生きとした動きの一瞬を切り取ったような作風ですが

天神様はじっと動かれませんから、これは他の天神様と同じですね。
 

 

 



 

張子の天神様、最後のご紹介は埼玉・春日部張子です。

五十嵐健二さんの作品です。

春日部張子も五十嵐健二さんも今まで何度もご紹介してきました。

凄く離れた目元や今にも笑いだしそうな口元に温かみを感じます。

優しい天神様です。

 

 

 

 

 

最後は熊本・宇土張り子の坂本カツさんの作品です。

右手に笏を持っていたらしい小さな切れ込みがありますが笏はなくなっています。

長い刀は背中の後ろ側にまでまっすぐ作られています。

カツさんは幼いころからご両親と共に宇土張り子を作り

戦争ですべての型を焼失しても尚、宇土張り子に情熱を傾け

その生涯をかけて型を復元し後世につなげたました。

時間が経っていてもつやつやときれいな天神様です。

 

 

 

土人形に比べて軽くて壊れにくいなどの理由で広く人気を集めた張子人形。

ただ軽いとか壊れにくいというだけでなく紙でできた柔らかさや温かみが

私たちにほっとした思いを届けてくれるのだと思います。

今日は張子人形の天神様をご紹介しました。

 

日本土鈴館

 

十二支揃い・5

  • 2019.06.18 Tuesday
  • 11:35

皆さまこんにちは


今日は久しぶりに十二支揃いのご紹介です。

今回は土鈴のほか木地玩具もご紹介します。

 

 


 

和歌山・熊野一刀彫の十二支です。

正面、真上。斜め横からの写真を撮ってみました。

細長い板の上に十二支が順に並んでいます。

木の国熊野の檜材を使った郷土玩具です。





 

鳥取・岩井温泉の木地玩具です。コロンとかわいい十二支ですね。

おぐら屋さんで作られる木地玩具は全てろくろ挽きです。

十二支は木地師小椋幸治さんの考案で昭和の初めころに作られるようになったそうです。

小さくて愛らしい作品です。







 

長野・奈良井土鈴の小判持ち十二支土鈴です。

(ただ丑は小判バージョンが見当たらず宝袋十二支から登場願いました。)

中西康二さんは脱サラの郷土玩具師とは思えないほど器用な方で

土鈴のほか、からくり人形や土人形、木版などを制作販売されました。

今でも大変人気の高い土鈴です。







  

 

佐賀・聖心房人形、倉富博美さんの多久土鈴です。

珍しい雅楽シリーズの十二支です。

雅楽の楽器には詳しくないので(他の楽器に詳しい訳でもありませんが…)

子(篳篥)・丑と寅(笙)・卯(龍笛)・辰(篳篥)・巳(琵琶)

午(釣太鼓)・羊(三ノ鼓)・申(笏拍子を持っていたと思います)

酉(筝)・戌(鞨鼓)・亥(鉦鼓)だと思います(多分…)

干支の十二支はもちろん、それぞれの雅楽器も丁寧に作られて見応えのある十二支です。

 

 

十二支揃いのご紹介は準備に少々時間が必要ですが

又の機会にぜひ十二支揃い・6もご紹介したいと思っています。

 

日本土鈴館

 

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